目次 第2章 1


 第2章 「新相続税」をくわしく知る

そもそも相続税って何で課されるの?

 相続税というのは「人が亡くなった時に課せられる税金」っていうのはわかるんだけど、そもそも、なんで税金がかかるんだろう、って思わないだろうか? 所得税をちゃんと払っているのに…ただ財産が多いだけで…って。

 それは、相続税には次のような目的や役割があって課せられる税金だからである。

 (1)一生の所得税の補完税としての役割
 (2)富の分散を図るという社会政策的な目的
 (3)財産の一部を社会に還元するという目的
 (4)国の財政需要を充たすという目的

 つまり、一生かかって稼いだ所得に対する所得税の精算という意味合いもあるが、税収目的というところも多分にあるのだ。だからこそ、ちょこちょこ相続関連の税制改正がある。

 今回の改正、そもそものきっかけはというと、「亡くなった人が増えているのに、税収は上がってこない。だから、課税割合を二%ほど上げて税収を増やそう」ということなのである。

 

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