目次 II-4(4)


(4) 三方路線影響加算

 三方路線影響加算は、宅地が三方の路線に囲まれている場合に評価額が加算されることをいい、側方路線影響加算率と二方路線影響加算率を用いて算定します。
 例えば、次のD地のような場合です。

 3つの道路に接しているわけですから、利便性がよく、二方路線の場合よりもさらに評価額が高くなるであろうという考え方です。
 D地の正面路線価は、奥行価格補正後の金額が3つの路線の中でもっとも高い300千円になり、裏面路線価は正面路線の裏側に位置する路線の200千円、側方路線価は正面路線の側方に位置する路線の30千円になります。
 三方路線の場合の評価単価は、奥行価格補正後の正面路線価と他の二方にそれぞれの奥行価格補正及び影響加算をした路線価の合計になります。

 土地評価単価= 300千円(正面)×1.00+200千円(裏面)×1.00×0.03+30千円(側方)×1.00×0.05=307.5千円
 土地評価額 = 307.5千円×20m×15m=92,250千円

 もしD地が左図のようであるならば、正面路線価が300千円、200千円と150千円は側方路線価になります(言いかえれば、裏面路線は無くなります)。

 土地評価単価= 300千円(正面)×1.00+200千円(側方)×1.00×0.05+150千円(側方)×1.00×0.05=317.5千円
 土地評価額 = 317.5千円×20m×15m=95,250千円

 

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