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11 簡便法適用会社における退職給付制度終了の会計処理 |
退職給付会計で簡便法を適用している場合は、期末時点の退職給付債務を税制適格退職年金の責任準備金とみなす等により、年金数理計算を行いません。また、簡便法では、会計基準変更時差異は認識しますが、数理計算上の差異、過去勤務債務は認識しません。したがって、退職給付制度終了の会計において、数理計算上の差異と過去勤務債務の処理方法が原則法と異なりますが、その他の項目は、原則法と同様の考え方で処理します。 (1) 退職給付債務の減額部分の損益処理 退職給付債務の減額部分については、原則法と同様に、退職給付制度の終了の時点で、終了した部分に係る退職給付債務と、その減少分相当額の支払等の額との差額を、損益として認識します。簡便法には責任準備金をそのまま用いる方法、又は年金数理計算額と責任準備金との比率を用いる方法など様々な方法がありますが、終了した部分に係る退職給付債務を、選択した簡便法の計算方法に基づいて終了前のものと終了後のものとについて計算し、その差額を終了した部分に対応する退職給付債務として算定します。 (2) 会計基準変更時差異の未処理額 会計基準変更時差異の未処理額は、終了部分に対応する金額を、終了した時点における退職給付債務の比率その他合理的な方法により算定し、損益として認識します。 (3) 損益の表示 上記の(1)、(2)で認識される損益は、退職給付制度の終了という同一の事象に伴って生じたものですから、原則として、特別損益に純額で表示します。
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