目次 Q12


Question 12
 平成20年度の減価償却制度の改正
 平成19年度の減価償却制度の改正に続いて、平成20年度の税制改正においても減価償却制度の改正が行われましたが、その背景について説明してください。

Answer


 平成20年度の減価償却制度の改正は、昨年の減価償却制度の抜本的な見直しの積み残し分として、「法定耐用年数の償却区分の簡素化」という方向で行われます。

 平成18年5月に経済産業省により、減価償却制度について、次の三つの提言が行われました。




 上記(1)の提言については、平成19年度の税制改正で実施されましたが、今回平成20年度の税制改正で、(2)の「法定耐用年数の見直し」が行われます。

 なお、(3)の「制度の柔軟化・簡素化」とは、具体的には「耐用年数に一定割合の幅を持たせて選択できる柔軟な制度」や「設備が陳腐化した際の耐用年数短縮制度の手続の簡素化」などを想定しての議論でしたが、平成20年度の税制改正では、「耐用年数の短縮特例」について一定の場合には、「承認申請」の提出がなくても届出書を提出したものとみなして、特例の適用を受けることができることになりました。このような改正は、(3)の「制度の柔軟化・簡素化」の提言を組み入れたものと思われます。

 

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