目次 Q7


Question
 新旧定率法の償却率
 定率法の償却率が変わりましたが、今までの定率法の計算式をなぜ変更しなければならなくなったのですか。

Answer


 定率法とは、減価償却資産の耐用期間にわたって、毎期一定の割合で逓減する減価償却費を配分する方法で、毎期、期首未償却残高に一定率を乗じることによって求めます。期首未償却残高の大きい初期に償却額が多く、後になるに従って償却額が逓減するので、逓減償却法ともいわれています。

 平成19年3月31日以前に取得した減価償却資産の償却限度額の計算に係る旧定率法の償却率は、次のように計算されていましたが、前述したように、「残存価額」がゼロになったことからこの算式が使えなくなりました。

(注) n:耐用年数


 平成19年4月1日以後に取得をする減価償却資産について適用される新しい定率法の具体的な算式は、次のようになりました。

(注) n:耐用年数


 旧定率法と新定率法の残存率と経過年数の関係を比較すると次のようになります。




 上記のグラフからわかることは、新しい定率法は、従来の旧定率法に比べて、早い段階において多額の減価償却費を計上することが可能になったということです。

 なお、定率法を採用している場合の経過年数の計算を簡便的に算出するための速算表である「定率法未償却残額表」については、付表7(1)「旧定率法未償却残額表(平成19年3月31日以前取得分)と付表7(2)「定率法未償却残額表(平成19年4月1日以後取得分)が設けられました。

 

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