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知って得するセキュリティのはなし  その209

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フィッシング詐欺で奪取した情報か…PCから1億件のメールアドレス、290万件のパスワード、1.7万件のクレカ情報

1.このニュースをざっくり言うと

- 5月1日(日本時間)、神奈川県警等による合同捜査本部より、2月にフリマアプリ「メルカリ」の電子決済サービス「メルペイ」の不正利用容疑で逮捕された中国籍の男のPC等に約1億件のメールアドレス、約290万件のID・パスワード情報および約1万7千件のクレジットカード情報が保存されていたことを確認し、容疑者を不正アクセス禁止法違反の疑いで再逮捕したと発表されました。
- 発表によれば、男は2021年12月から2022年1月にかけてメルカリ利用者12人のアカウントを悪用して不正アクセスを行った容疑が持たれています。
- 合同捜査本部において2022年6月以降に相次いで摘発している、中国・ベトナム籍等の人物のグループによる決済サービスの不正利用事件の中心人物である疑いがあるとして、捜査が進められています。

2.執筆者からの所感等

- 発表や報道においては、各種情報を詐取するためのフィッシングサイトを作成するプログラム等もPCに保存されていたとされ、決済サービスのQRコードを不正に生成し、コンビニでたばこ等の不正購入を行う実行役のメンバーに渡す役割をしていたとみられています。
- 保存されていた情報のうち、例えばクレジットカード情報については海外ブランドのものも含まれており、日本国内のユーザーが中心とは推察されるものの、世界中でフィッシング詐欺を実行していたものとみられます。
- フィッシングに対する啓発を行っているフィッシング対策協議会に報告されているフィッシングの報告件数は月毎に急増の傾向を見せており、実際に騙されて各種情報を入力してしまった事例もまた多くあるとみられ、決して「フィッシングはあからさまに偽物だとわかる」などと慢心することなく、不審なメール・SMSやそこから誘導された先のサイトが本物か、ネット上での報告等で十分確認すること、また普段利用するサービスへはブックマークや公式のアプリからアクセスすること等を改めて心掛けることが肝要です。

執筆者情報

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株式会社アルテミス

株式会社アルテミスは、1995年(平成7年)に設立以来、情報通信および情報セキュリティという事業領域において、お客様ニーズに合わせてワンストップにて各種ソリューションを提供しています。
自社製品として情報セキュリティ関連の各種シリーズをリリース、そのほか、ネットワークセキュリティの分野では、疑似侵入診断サービス、Webアプリケーション診断サービスなどによるネットワークの脆弱性診断などを展開するなど、官公庁・金融機関・一部上場企業を初めとする大手・中堅企業から中小企業に至るまで、多くの企業がセキュアなシステムを構築するための支援を首尾一貫して提供しています。
特に50名以下の管理者がいない法人(SMB)法人に対してセキュリティ+マネージドサービスを提供しています。
SMB市場でのセキュリティ機器&サービスは、提案、購入するだけでは、エンドユーザへの『真の導入には至らない』ため、システム管理者が不在でも、機器の運用、サービスの運用、 IT機器の活用方法、トラブル対応、リスク対応などを標準化した商品を提供しています。

株式会社アルテミス
https://www.artemis-jp.com/

株式会社アルテミス AUS便り
https://www.artemis-jp.com/wp/aus_arc/

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2023.05.31 16:43:55