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知って得するセキュリティのはなし  その185

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新たなEmotetはOffice既定の「信頼できる場所」にファイルを置くよう指示…IPA等が注意喚起を更新

1.このニュースをザックリ言うと

- 11月4日(日本時間)、IPAおよびJPCERT/CCより、マルウェア「Emotet」の活動が同2日から再び確認されたとして、相次いで注意喚起が出されています。
- IPAの情報によれば、Emotetの活動は7月13日頃より確認されていませんでしたが、新たな傾向として、添付された.xlsファイルをOffice既定の「信頼できる場所」に設定されているTemplatesディレクトリに配置した上で開くような指示が書かれているとのことです。
- 指示に従った場合、従来のような「コンテンツの自動化」のクリックを経ずにマクロ等が実行される恐れがあるため、決して不審なファイルをTemplatesディレクトリに保存等しないよう呼び掛けられています。

2.執筆者からの所感等

- 現時点での指示は英語で記載されていますが、Emotetのこれまでの傾向から、程なく指示文が日本語化されることが予想されます。
- 現在指定されているTemplatesディレクトリもシステム全体に関わるディレクトリで、通常ファイルの保存時にはUACによる事前の警告が表示されますが、ユーザーディレクトリ以下にも同様のTemplatesディレクトリが設定されており、UACの警告を回避するためにこちらにファイルを保存するよう指示が変更されることも考えられます。
- IPA・JPCERT/CCともEmotetに関する注意喚起を更新し続けていますので、随時情報を確認し、使われている手口を十分に把握した上で、アンチウイルス・UTMによる防御も確実に実行しつつ、慎重に行動することが肝要です。

執筆者情報

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株式会社アルテミス

株式会社アルテミスは、1995年(平成7年)に設立以来、情報通信および情報セキュリティという事業領域において、お客様ニーズに合わせてワンストップにて各種ソリューションを提供しています。
自社製品として情報セキュリティ関連の各種シリーズをリリース、そのほか、ネットワークセキュリティの分野では、疑似侵入診断サービス、Webアプリケーション診断サービスなどによるネットワークの脆弱性診断などを展開するなど、官公庁・金融機関・一部上場企業を初めとする大手・中堅企業から中小企業に至るまで、多くの企業がセキュアなシステムを構築するための支援を首尾一貫して提供しています。
特に50名以下の管理者がいない法人(SMB)法人に対してセキュリティ+マネージドサービスを提供しています。
SMB市場でのセキュリティ機器&サービスは、提案、購入するだけでは、エンサービスドユーザへの『真の導入には至らない』ため、システム管理者が不在でも、機器の運用、の運用、 IT機器の活用方法、トラブル対応、リスク対応などを標準化した商品を提供しています。

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- 11月4日(日本時間)、IPAおよびJPCERT/CCより、マルウェア「Emotet」の活動が同2日から再び確認されたとして、相次いで注意喚起が出されています。- IPAの情報によれば、Emotetの活動は7月13日頃より確認されていませんでしたが、新たな傾向として、添付された.xlsファイルをOffice既定の「信頼できる場所」に設定されているTemplatesディレクトリに配置した上で開くような指示が書かれているとのことです。- 指示に従った場合、従来のような「コンテンツの自動化」のクリックを経ずにマクロ等が実行される恐れがあるため、決して不審なファイルをTemplatesディレクトリに保存等しないよう呼び掛けられています。
2022.11.16 14:28:16