税務調査等での資料のe-Tax提出が可能に
リエ「税務調査等で提出を求められた資料について、e-Taxで提出することができるようになったと聞いたのですが、その内容について教えてください。」
黒田「はい。令和3年6月25日に国税庁のホームページで公表されたのですが、令和4年1月から税務調査等で提出を求められた資料について、e-Taxによるオンライン提出をすることができるようになります。税務調査等においては、調査担当者等から帳簿書類や請求書などの資料の提出を求められることがあります。従来は、これらの資料を印刷して郵送したり、税務署に持参し、対面での提出が必要でしたが、e-Taxによる提出が可能となったことにより、納税者の利便性が向上することが期待されます。」
リエ「e-Taxによる提出が認められると、資料の印刷、郵送の準備又は税務署への訪問などといった手間が解消されますね。e-Taxで提出できるデータの形式や容量の制限はあるのでしょうか。」
黒田「e-Taxを通じてオンライン上で提出できるデータ形式は、PDF形式のみが予定されており、1送信当たり最大136ファイル、合計で最大8MBが上限とされる予定です。また、追加で送信することも可能となる予定ですので、1送信で容量を超える場合には、2回に分けて送信することもできます。」
リエ「今回のe-Taxによる提出によって、従来の郵送や税務署での対面による提出は認められなくなるのでしょうか。」
黒田「e-Taxによる提出ができるようになった後も既存の提出方法である郵送又は税務署での対面による提出も可能です。税務調査等の状況や提出する資料の内容によっては、e-Taxによる提出ではなく、郵送又は税務署での対面による提出が求められることもあるようです。」
リエ「なるほど。提出する資料の容量が大きい場合、e-Taxによる提出のほうがかえって手間がかかる可能性がありますので、その場合は、郵送又は税務署での対面による提出のほうが良いかもしれませんね。」
黒田「そうですね。現状は税務調査等の際に提出を求められた資料のみが対象とされる予定です。税務調査等の資料のe-Taxによる提出については、令和3年12月頃に詳細な内容が公表される予定ですので、そのときに改めて案内させていただきます。」
リエ「わかりました。ありがとうございました。」