7月から順次実施される税務署の「内部事務のセンター化」
黒田「リエちゃん、こんにちは。」
リエ「こんにちは。そうだ黒田さん、提出期限はもう少し先なのですが、税務署に郵送する書類があるので、間違いがないか確認していただいてもよろしいですか。」
黒田「はいもちろんです。…内容は問題ないですね。」
リエ「よかったです。ありがとうございます。」
黒田「この書類、すぐに発送しますか。」
リエ「いえ。課長から、送料を節約するために同封できる他の書類がないか確認しよう、と言われているので、すぐには提出しないと思います。」
黒田「そうですか。では、提出する前に郵送先の確認をしてください。」
リエ「所轄税務署ですよね。移転があるんですか。」
黒田「いえ、令和3年7月から国税組織の体制を変更した上で、一部の税務署を対象とした『内部事務センター化』が実施されるんですよ。東京国税局では7月12日から順次開始されています。」
リエ「そうなんですね、何も気にせず所轄税務署に郵送するつもりでした。」
黒田「所轄税務署への提出も可能ですが、7月12日以降の提出であればセンターへ郵送するほうがよいと思います。国税局では令和8年に全ての税務署を対象としたセンター化が実施される方針で、内部業務の効率化を図る目的です。」
リエ「納税者としてはどこが変更になるのでしょう。」
黒田「書面を提出する郵送先として考えてください。所轄税務署自体に変更はなく、電子申告データは今まで通りの送信になります。また、センターへの直接の持ち込みはできません。」
リエ「今はほとんど電子申告ですから、別途郵送書類だけをセンターに郵送する感じでしょうか。電話での問い合わせ先はどうなりますか。」
黒田「電話に関しては、電話相談センターか所轄税務署になります。面接による相談がある場合は、所轄税務署の窓口対応ですね。」
リエ「では郵送先以外の変更点はないのでしょうか。」
黒田「申告書の入力処理などの内部事務を行うので、提出された書類に関して質問事項があった場合はセンターから問合せがくることになります。また、センターから送付する文書によって、行政指導の責任者が国税局長になる場合があるようです。」
リエ「国税局長名義で文書がきたら大事みたいですね。ちなみに弊社の郵送先はどこになりますか。」
黒田「内部センター化の対象税務署に関しては国税庁HPに掲載されていますが、センター名称や郵送先については6月末ごろ掲載予定になります。」
リエ「そうなんですね。では発送前に一度確認してみます。今日はありがとうございました。」