HOME コラム一覧 第19回 補助金の電子申請に必須!JグランツとGビズIDプライムとは?

第19回 補助金の電子申請に必須!JグランツとGビズIDプライムとは?

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経済産業省では、補助金の電子申請ができるシステムが用意されています。
今までものづくり補助金など多くの補助金は書類での申請が必須となっていました。そのため、申請の際に大量の書類を用意した上で指定の事務局に提出しなければなりませんでした。この煩雑な作業のために多くの事業者が忌避して、中小企業の補助金活用が遅れてしまった現状があります。
そこで、より多くの中小企業に申請してもらうよう、申請手続きが簡単な電子申請システム「Jグランツ」が登場したのです。Jグランツではパソコンやタブレットさえあれば時間や場所を問わず申請が可能となり、提出先に行くための交通費や書類の郵送費などのコストが削減されます。
「ものづくり補助金」「IT導入補助金」「小規模事業者持続化補助金」の3大補助金はもちろんのこと、「事業承継補助金」などほとんどの補助金がJグランツの対象となります。
Jグランツの「補助金一覧」で現在公募中の補助金を確認することができます。「補助金一覧」では補助金名、募集期間を任意で入力することで補助金のキーワード検索が可能です。尚、デフォルトでは補助金の募集締切が近い順に掲載されるため、各補助金のスケジュール感を把握できます。気になった補助金をクリックすると、補助金の目的・対象者等を確認できるだけでなく、申請書や公募要項のダウンロードもできます。
Jグランツのマイページ上では、申請や実績報告、支払い請求等さまざまな手続ができます。申請書類は下書き保存もできるため、少しずつ作成していくことも可能です。また、申請した補助金の手続き状況(採択待ち、不採択等)がわかるだけでなく、各補助金の事務局への問合せもできます。さらに各申請手続きに応じて、担当者のメールアドレス宛に通知メールが送付されるため、うっかり手続きを忘れるという事態も防げます。
さて、そのJグランツによる申請ですが、「GビズIDプライム」というアカウントを事前に取得する必要があります。「GビズID」とは、ひとつのIDでJシステムをはじめ、社会保険手続き等行政官庁のさまざまな手続に必要な認証システムです。その中でも「GビズIDプライム」は法人代表者または個人事業主が使用するアカウントです。
この「GビズIDプライム」のアカウントを取得するには、印鑑証明書と代表社印(個人事業主は印鑑登録証明書と個人の実印)で押印した申請書の原本を運用センターに郵送する必要があります。尚、原本は発行日より3カ月以内のものを用意しなくてはなりません。また、GビズIDプライムでログインする際、専用アプリかワンタイムパスワード(SMSで送信される)を用いる必要があるため、携帯電話またはスマートフォンも用意する必要があります。
申請書自体はオンライン上で法人名や所在地等必要事項を入力すれば作成できます。その申請書を印刷の上、作成日の記載や押印を行い、送付します。送付状況はGビズIDのサイト上で確認できます。尚、手書き修正した申請書は無効となるため、記載に誤りがあった場合は、再度ネット上で作成しなければなりません。
GビズIDプライムが発行されるのはおおよそ2週間以内です。そのため、ある補助金をなるべく早く申請したい場合、その補助金の公募が開始する2週間前までに申請をしておく必要があります。
そしてGビズIDプライムアカウントを取得できれば、ようやく補助金の電子申請に取り掛かることができます。Jグランツの「ログイン」をクリックして、アカウントIDとパスワードを入力します。そして専用アプリによる認証、またはSMSで送られるワンタイムパスワードを入力することでログインができます。
システム環境や情報セキュリティの整備、自治体や他省庁との連携、事業者のITリテラシー格差等の課題はありますが、今後はこのJグランツ・GビズIDプライムを利用した補助金申請が主流となります。まだGビズIDプライムを取得していない事業者は今のうちに取得しておきましょう。

Jグランツ(補助金電子申請システム)

メリット1

パソコンやタブレットさえあれば時間や場所を問わず申請が可能となり、提出先に行くための交通費や書類の郵送費などのコストが削減される。

メリット2

「補助金一覧」で現在公募中の補助金を確認することができる。各補助金の要件確認や申請書類のダウンロードも可能。

メリット3

マイページ上で申請や実績報告、支払い請求等さまざまな手続が可能。また、申請した補助金の手続き状況の確認、各補助金の事務局への問合せも可能。

GビズIDプライム(Jグランツでの申請に必要なアカウント)

取得に必要なもの

・申請書(発行日から3カ月以内)

・印鑑証明書と代表社印  (個人事業主は印鑑登録証明書と個人の実印)

・携帯電話またはスマートフォン

発行される日

申請してからおおよそ2週間以内

執筆者情報

株式会社ナビット

わたしたち株式会社ナビットは補助金・助成金情報検索サイト「助成金なう」を運営しております。
「助成金なう」では官公庁や地方自治体、財団・協会で公示されている全国各地の補助金・助成金を検索できます。また、顧客にとって最適な補助金・助成金のご提案、補助金・助成金に関する疑問をわかりやすく解説するサービスなども行っております。
個人事業主様から大手企業様まで、業種・規模を問わず幅広い層のお客様にご活用いただいている人気サイトです!

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経済産業省では、補助金の電子申請ができるシステムが用意されています。今までものづくり補助金など多くの補助金は書類での申請が必須となっていました。そのため、申請の際に大量の書類を用意した上で指定の事務局に提出しなければなりませんでした。この煩雑な作業のために多くの事業者が忌避して、中小企業の補助金活用が遅れてしまった現状があります。そこで、より多くの中小企業に申請してもらうよう、申請手続きが簡単な電子申請システム「Jグランツ」が登場したのです。Jグランツではパソコンやタブレットさえあれば時間や場所を問わず申請が可能となり、提出先に行くための交通費や書類の郵送費などのコストが削減されます。「ものづくり補助金」「IT導入補助金」「小規模事業者持続化補助金」の3大補助金はもちろんのこと、「事業承継補助金」などほとんどの補助金がJグランツの対象となります。Jグランツの「補助金一覧」で現在公募中の補助金を確認することができます。「補助金一覧」では補助金名、募集期間を任意で入力することで補助金のキーワード検索が可能です。尚、デフォルトでは補助金の募集締切が近い順に掲載されるため、各補助金のスケジュール感を把握できます。気になった補助金をクリックすると、補助金の目的・対象者等を確認できるだけでなく、申請書や公募要項のダウンロードもできます。Jグランツのマイページ上では、申請や実績報告、支払い請求等さまざまな手続ができます。申請書類は下書き保存もできるため、少しずつ作成していくことも可能です。また、申請した補助金の手続き状況(採択待ち、不採択等)がわかるだけでなく、各補助金の事務局への問合せもできます。さらに各申請手続きに応じて、担当者のメールアドレス宛に通知メールが送付されるため、うっかり手続きを忘れるという事態も防げます。さて、そのJグランツによる申請ですが、「GビズIDプライム」というアカウントを事前に取得する必要があります。「GビズID」とは、ひとつのIDでJシステムをはじめ、社会保険手続き等行政官庁のさまざまな手続に必要な認証システムです。その中でも「GビズIDプライム」は法人代表者または個人事業主が使用するアカウントです。この「GビズIDプライム」のアカウントを取得するには、印鑑証明書と代表社印(個人事業主は印鑑登録証明書と個人の実印)で押印した申請書の原本を運用センターに郵送する必要があります。尚、原本は発行日より3カ月以内のものを用意しなくてはなりません。また、GビズIDプライムでログインする際、専用アプリかワンタイムパスワード(SMSで送信される)を用いる必要があるため、携帯電話またはスマートフォンも用意する必要があります。申請書自体はオンライン上で法人名や所在地等必要事項を入力すれば作成できます。その申請書を印刷の上、作成日の記載や押印を行い、送付します。送付状況はGビズIDのサイト上で確認できます。尚、手書き修正した申請書は無効となるため、記載に誤りがあった場合は、再度ネット上で作成しなければなりません。GビズIDプライムが発行されるのはおおよそ2週間以内です。そのため、ある補助金をなるべく早く申請したい場合、その補助金の公募が開始する2週間前までに申請をしておく必要があります。そしてGビズIDプライムアカウントを取得できれば、ようやく補助金の電子申請に取り掛かることができます。Jグランツの「ログイン」をクリックして、アカウントIDとパスワードを入力します。そして専用アプリによる認証、またはSMSで送られるワンタイムパスワードを入力することでログインができます。システム環境や情報セキュリティの整備、自治体や他省庁との連携、事業者のITリテラシー格差等の課題はありますが、今後はこのJグランツ・GビズIDプライムを利用した補助金申請が主流となります。まだGビズIDプライムを取得していない事業者は今のうちに取得しておきましょう。
2021.03.04 17:31:54