HOME コラム一覧 新しいマーケットには新しいやり方を

新しいマーケットには新しいやり方を

post_visual

会計事務所を取り巻く環境は大きく変わって来ています。
変化があるということはすなわちビジネスチャンスが生まれるタイミングでもありますが、
上手くいく場合と上手くいかない場合があります。

わかりやすいところで言うと、
少し前の話にはなりますが相続の2015年の税制改正で
基礎控除が5000万+(1000万×法定相続人)だったものが
3000万+(600万×法定相続人)と大きく引き下げられました。
今では税制改正前に比べて申告率が倍に増えたと言われています。

一方で案件自体は増えたものの、
以前と比べて基礎控除が下がって取り扱い額も下がったことで、
貰える報酬が下がったので労力を比べたときに見合わない、
相続はやりたくないと仰られる方も少なくないです。

案件が増えたこと自体はビジネス的に考えるとチャンスです。
では何が問題なのでしょうか。

昔のやり方を、税制改正後の基礎控除が下がった今でも
同じやり方でやっていればこれは確かに割に合いません。

ある会計事務所では毎年顧問先に対して財産の事前診断を提案するようになりました。
これにより相続発生前に前裁きをすることで
申告の有無や所持している財産の情報収集なども出来るようになり、
全体を通して考えたときに結果的に業務が効率化したのです。

これにより顧問先としては事前対策提案を受けることでの
節税対策や現状が把握できることでの安心感などで満足度が向上し、
会計事務所としては業務効率化と将来的な案件の囲い込みに繋がりました。


少し目線ややり方を変えてみるだけで、
ビジネスチャンスはすぐそこに転がっているかもしれません。

執筆者情報

株式会社名南経営ソリューションズ

1966年開業の佐藤澄男税理士事務所(現・税理士法人名南経営)を祖業としたコンサルティングファーム「名南コンサルティングネットワーク」の中核企業。ネットワークでは、経営に関わるあらゆる専門家を抱え、中堅・中小企業を対象に、企業経営をワンストップでサポートして信用・実績を積み重ね、多くのクライアントをもつ。総スタッフ数569名(2019年7月1日現在)。同社は生産性向上を目的に開発したクラウドシステムMyKomonを使った会計事務所支援のほか、戦略的経営計画策定支援などの経営コンサルティング、経営者・後継者・経営幹部の育成指導、人事労務コンサルティングを得意分野とする。

この記事のカテゴリ

この記事のシリーズ

会計事務所のセオリー

記事の一覧を見る

関連リンク

返報性の法則

税務・会計に関する情報を毎週無料でお届けしています!

メルマガ登録はこちら


コラム
/column/2021/img/thumbnail/img_28.jpg
会計事務所を取り巻く環境は大きく変わって来ています。変化があるということはすなわちビジネスチャンスが生まれるタイミングでもありますが、上手くいく場合と上手くいかない場合があります。わかりやすいところで言うと、少し前の話にはなりますが相続の2015年の税制改正で基礎控除が5000万+(1000万×法定相続人)だったものが3000万+(600万×法定相続人)と大きく引き下げられました。今では税制改正前に比べて申告率が倍に増えたと言われています。一方で案件自体は増えたものの、以前と比べて基礎控除が下がって取り扱い額も下がったことで、貰える報酬が下がったので労力を比べたときに見合わない、相続はやりたくないと仰られる方も少なくないです。案件が増えたこと自体はビジネス的に考えるとチャンスです。では何が問題なのでしょうか。昔のやり方を、税制改正後の基礎控除が下がった今でも同じやり方でやっていればこれは確かに割に合いません。ある会計事務所では毎年顧問先に対して財産の事前診断を提案するようになりました。これにより相続発生前に前裁きをすることで申告の有無や所持している財産の情報収集なども出来るようになり、全体を通して考えたときに結果的に業務が効率化したのです。これにより顧問先としては事前対策提案を受けることでの節税対策や現状が把握できることでの安心感などで満足度が向上し、会計事務所としては業務効率化と将来的な案件の囲い込みに繋がりました。少し目線ややり方を変えてみるだけで、ビジネスチャンスはすぐそこに転がっているかもしれません。
2021.02.26 17:02:38