銀行は決算書をどう見ているのか?
銀行に貸したいと思わせる会社にならないとシンドイ
銀行などの金融機関は、会社を大きく2つに分けてみています。
ズバリ、「お金を貸したい会社」か、「貸したくない会社か」です。
貸したくない会社とは、違う言い方をすると、既に貸している貸付金を「返済して欲しい会社」となります。
つまり、銀行などの金融機関は、「貸付金を増やしたいと営業目線で、社長にヨイショもしながら接してくるパターン」と、逆に、「今ある貸付金を出来るだけ早く返済して欲しいと、少し厳しめの、というか、あまり御社に興味を示さず、時間をかけずに対応しようとするパターン」の2つを使い分けています。
御社は、どちらに分類されているでしょうか。
銀行に対する良くない回答
銀行に貸したい会社と思われるには、銀行評価の7-8割といわれる「決算書」を銀行がどう見ているのか、決算書の銀行質問にどのように応答すればいいのかを学ぶ必要があります。
例えば、前期より売り上げが下がっているとして、銀行から社長や経理担当者に、「昨対比マイナスですけど、何か原因があったのですか?」と聞かれてどう答えるのかは重要です。
×(良くない回答例)
・景気が悪いからね
・ここ10年ずっとそうだよ
・え、そうなの、資金は回っているから大丈夫だよ
どの回答も、そもそも売り上げ減少の原因を、社長や経理担当者がつかめていませんよね。
また、景気のせいや長年そうだから、というのでは、もし融資を実行しても、この先主体的に業績を改善して返済していこうという意識が感じられませんから、銀行担当者としては前向きに考えることは難しいでしょう。
銀行に対する良い回答
銀行から「昨対比売上がマイナスですけど、何か原因があったのですか?」と社長や経理担当者が聞かれて、下記のような回答を出来れば、銀行の印象はいかがでしょうか。
〇(良い回答例)
・コロナの影響で下がった分が約10%で1000万円、利益にすると大体300万円かな。主に、当社の繁忙期である夏に影響したね。逆に秋以後は、ネットに力を入れたこともあり、昨対比ほぼ変わらずだよ。
でも実は、それ以外に得意先のA社の仕事をライバルB社が安くで請け負ったようで、その減少が売上で約15%あるんだよ。ただこの動きはコロナ前から把握していて、営業部長にA社に探りをいれさせていて、どうやら安かろう悪かろうでアフターサービスを全然B社がされていないようで、少なくとも減少分の半分くらいは来月から当社に発注を再度もらえる予定なんだよね。
そういう意味では、来年は少なくとも今期より10%売り上げアップの予定、もしうまくいけば20%アップも見込めるけど、堅めに言っておくね。
おわかりですよね。
原因がきちんと分析されていて、具体的数字もあり、更にはどちらかというと控え目ぐらいの目線で話をされているのも好印象でしょう。
でも実は、上記回答例で一番素晴らしいのは、その量です。
長い言葉ですよね。
長い言葉がいつも良いわけではなく、端的な回答も、銀行の立場を考えると重要です。
しかし、銀行の質問に対する回答として無駄な部分があるわけではないので、この場合の長い言葉は、「多くの気づきがある」と捉えられ、間違いなく好印象でしょう。
というか、上記の言葉を聞けば、誰でもこの会社の経営は大丈夫だろうと感じますよね。
こういった話に興味ある方で関西の方は、下記ご参加ください。
↓
(残席わずか)
銀行は決算書をどう見ているの?→では中小企業はどうすればいい?大阪3/5
https://www.money-c.com/mcs/mcs51/mcs51.html