ネットを使ったお相手探し
【11/26】会計事務所だからできるスモールM&Aビジネスの始め方
https://www.horei.co.jp/iec/seminars/view/467.html
M&Aか廃業か
社長の年齢が70歳以上で後継者未定であれば、その会社の行く末は大きく2つしかありません。
いわゆる「M&Aで第三者に承継を託す」か、「廃業」か。
「M&Aで第三者に承継」などと簡単に書きましたが、実際は、結婚と同じでお相手がまずいるのか、そもそもお相手が価値を見出してくれるほどの魅力ある会社なのか、社長や専務の属人性で成り立っていないのか、第三者に渡すのであれば労務や税務会計におけるコンプライアンスはしっかりと守れているのかなど、第三者への承継を考える場合は事前準備に十分な時間が必要でしょう。
第三者承継において特に重要なのは、自社や社長に合ったお相手探しです。
銀行や一般的なM&A仲介業者に頼めば、成功報酬を含めれば数千万円の世界です。
役員や従業員の中で社長をやってもらえばいいのではないかというご意見もありますが、それは残念ながら素人の考えです。
プロの方ならおわかりでしょうが、それは一時しのぎにしか過ぎません。
身内以外の役員や従業員が会社を承継することを、専門用語では、「MBO(Management Buyout経営陣による買収)」や「EBO(Employee Buyout従業員による買収)」等と言いますが、ポイントは「社長交代」ではなく「オーナーチェンジ(株主変更)」の方です。
会社は法律的には株主のものですから、買い手の承継する側では、株式や事業を買い取るための資金が必要になりますし、借入の保証人となることなどもあり、簡単にハイソレと実行できるものではありません。
そんなこともあり、各種統計データのどれをみても廃業数は増加しています。
127万者が消失!?
ではこのような経営者の年齢が高く後継者未定の事業者は、全国にどのくらいあるのでしょうか?
全国における事業者数は、会社も個人事業主も含めて約381万者。
そのうち、経営者の年齢が70歳以上の数は、245万者。
さらに、そのうち後継者未定の数は、127万者となっています(2025年予測値)。
これらは政府が出している資料からの抜粋ですが、割合を計算すると、なんとびっくり丁度127万者/381万者=1/3となります。
つまり、日本にある製造業や町のお豆腐屋さんなどすべて集計した381万者のうち、その1/3である127万者が、「経営者の年齢70歳以上且つ後継者未定」となっているのです。
さらにいえば、その3者に1者は、いずれ、「M&Aで第三者承継先」を探すか、「廃業」しかないのです。
127万者のうち約8割である約100万者は、いわゆる中小企業ではなく小規模企業(スモール)です。
「ネットを使ったお相手探し」が救世主
第三者承継(M&A)の良い所は、一般的に、「従業員の雇用継続」や「取引先の継続」、更には「オーナーの老後資金の確保」です。
では、M&Aで後継者を見つけようと考えたとして、いったいどこに頼めばいいのか、いくらぐらい費用がかかるのか等は不明なことが多いのではないでしょうか。
M&Aセミナー等にご参加された方では、最低手数料2,000万円などと聞いて、自分の話ではないと思われたことでしょう。
実際、一般的なM&A仲介業者や銀行は、費用の面で合わないので、小規模企業の事業承継のお手伝いをしてくれません。
そして仕方なく後継者不在の小規模企業は、廃業を検討されることになってしまっているのです。
因みに、「経営者70歳以上且つ後継者未定」の会社の場合、取引先が大手であれば与信に引っかかることもあり、なかなか売上等を拡大しづらいという隠れた負の側面があることも見逃せません。
つまり、経営者の年齢が上がっていき、後継者を選定できない場合は、徐々に会社自体シュリンクしていってしまうのです。
身も蓋もない話をしているように思われるかもしれませんが、この危機的状況に対して救世主となるのが、私がかねてからお勧めしている「ネットを使ったお相手探し」なのです。