給与計算の改正3項目
給与計算3つの改正
新型コロナの終息が見えず、不安を抱えている中小企業経営者や経理担当者も多いかと思いますが、普段の業務を正確に滞りなく行うことも重要です。
さて2020年4月から、いくつかの改正があり「給与計算事務」が変わります。
給与明細をもらう従業員の方々に余計な不安を与えないためにも、以下の3つの改正にきちんと対応しましょう。
1.介護保険料率のアップ
2.健康保険料率の改正
3.高年齢労働者の雇用保険料免除の廃止
介護保険料率のアップ
中小企業の多くが加入している全国健康保険協会(協会けんぽ)における介護保険料率が、2020年3月分(通常4月給料)より全国一律下記のように0.06%アップされます。
旧 1.73%
↓
新 1.79%
皆さんの給与手取り額が、若干減少することになります。
※業界ごとの健康保険組合等は、それぞれの業界団体などにお問い合わせ下さい。
健康保険料率の改正
全国健康保険協会(協会けんぽ)における健康保険料率が、2020年3月分(通常4月給料)より都道府県ごとに例えば下記のように変更されます。
大阪府 10.19%→10.22%
京都府 10.03%→10.03%
兵庫県 10.14%→10.14%
奈良県 10.07%→10.14%
滋賀県 9.87%→9.79%
東京都 9.9%→9.87%
神奈川県 9.91%→9.93%
千葉県 9.81%→9.75%
埼玉県 9.79%→9.81%
アップするケース、ダウンするケース、変更なしのケースとあります。
※業界ごとの健康保険組合等は、それぞれの業界団体などにお問い合わせ下さい。
高年齢労働者の雇用保険料免除の廃止
65歳以上の労働者も雇用保険の適用対象となっていますが、経過措置として、平成29年1月1日から令和2年3月31日までの間は、高年齢労働者に関する雇用保険料は免除されていました。
令和2年4月1日からは、高年齢労働者についても、他の雇用保険被保険者と同様に雇用保険料の納付が必要となります。
(※)高年齢労働者とは、保険年度の初日(4月1日)において満64歳以上である労働者であって、雇用保険の一般被保険者となっている方を指します。
高年齢労働者の方は若干給与手取り額が減少することになりますので、事前にご案内しておくとスムーズかと思います。
雇用保険料率自体の変更はない予定です。