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第5回「職員の段取り力を高める」

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効果的・効率的な業務を実現するためには、

 業務のありようそのものを抜本的に革新する

と共に、

 職員一人ひとりの発揮能力を向上させる

ことが必要であり、そのためには、“段取り力”を高めることが欠かせません。そこで本項では、段取り力の高め方のポイントについて解説していきます。

第一に、

業務発生時点で業務の終わりの姿を明確にする

ことです。まず、業務発生時点で段取りする、その上で『業務の終わりの姿』、すなわち「何ができたらその業務が終わったといえるのか」を明確にすることが大切です。その際、

 □本当に必要か? 
 □もっと簡単にすることはできないか?
 □他の人・モノ・方法で代用することはできないか?
 □他の業務と同時にすることはできないか?

といった点を確認されるとよいでしょう。
さて、業務の終わりの姿が明確になったら、

 □誰かに聴いておくべきことはないか?
 □誰かに伝えておくべきことはないか?
 □誰かに頼んでおくべきことはないか?
 □自分自身で実施することはないか?
 □調査・検討を要することはないか?
 □誰かと交渉・根回ししておくべきことはないか?

といった視点を参考にして起こすべき行動を明らかにした上で、それぞれ「いつやるか」を決めます。そのとき大切なのは、

 できるだけ早いタイミングでスケジューリングする

ことです。人は

 ・お客様や上司からの急な依頼
 ・部下からの相談
 ・ミスの発覚やトラブルの発生

など、円滑な作業実施を阻害する要因に囲まれて仕事をしています。よって、何かあってもリカバリーできるように、

 極力、業務発生日に近い日程で予定を組む

ことが大切なのです。
このようにして明らかにされた行動内容を“ToDo”と呼び、書き出されたものを『ToDoリスト』といいます。このリストに基づき仕事をしていくわけですが、段取り力の高い人は、毎朝

今日中に完了させるToDoを選択、決定

させた上で、

簡単にできる作業から実施

しています。これによって、

 □達成感を感じながら仕事ができる。
 □リズム感が生まれ、一つひとつの作業にスピード感が増す。
 □作業がはかどり、翌日以降に回す予定だったToDoの”前倒し”ができるようになる。

などといった効果を上げることができます。
さらに、いつまでも後回しにされる“ToDo”に対して、

「本当にやる価値はあるのか?」を改めて問い直す

ことを心掛け、成果が見込めないと判断したものについては、「やらない」という意思決定を下しています。結果として、生産性がどんどん高まっていくのです。
この『ToDoリスト』の管理は、グループウェア上で行うと

 □その日にやるべき作業の入れ替えがしやすい。
 □他のメンバーの業務の進捗状況や負担状況を把握することができる。
 □職員の段取り力を客観的に把握することができる。

といった、さらなる成果がもたらされます。

 さて、段取り力の高い人は、業務の入口だけではなく、出口も大切にしています。それは

   結果を記録に残す

ということです。記録、特に面談時やメール等でのやり取りを記載する『業務報告書』を残すことによって、

 □備忘記録になる
 □段取りがしやすくなる
 □年一業務のマニュアルになる
 □引継ぎが楽になる
 □職員同士の情報交流になる

などのメリットがあります。また、

 □変更があった都度、『顧客管理情報』や『フォルダ』を修正・変更する

といった取り組みを実践すれば、間違いなく“段取りの達人”になることができるでしょう。


この記事の執筆者

株式会社名南経営コンサルティング

1966年開業の佐藤澄男税理士事務所(現・税理士法人名南経営)を祖業としたコンサルティングファーム「名南コンサルティングネットワーク」の中核企業。ネットワークでは、経営に関わるあらゆる専門家を抱え、中堅・中小企業を対象に、企業経営をワンストップでサポートして信用・実績を積み重ね、多くのクライアントをもつ。総スタッフ数569名(2019年7月1日現在)。同社は生産性向上を目的に開発したクラウドシステムMyKomonを使った会計事務所支援のほか、戦略的経営計画策定支援などの経営コンサルティング、経営者・後継者・経営幹部の育成指導、人事労務コンサルティングを得意分野とする。本コラムは全国の会計事務所向けコンサルティングに実績のある同社取締役の亀井英孝が執筆。

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効果的・効率的な業務を実現するためには、 業務のありようそのものを抜本的に革新すると共に、 職員一人ひとりの発揮能力を向上させることが必要であり、そのためには、“段取り力”を高めることが欠かせません。そこで本項では、段取り力の高め方のポイントについて解説していきます。第一に、業務発生時点で業務の終わりの姿を明確にすることです。まず、業務発生時点で段取りする、その上で『業務の終わりの姿』、すなわち「何ができたらその業務が終わったといえるのか」を明確にすることが大切です。その際、 □本当に必要か?  □もっと簡単にすることはできないか? □他の人・モノ・方法で代用することはできないか? □他の業務と同時にすることはできないか?といった点を確認されるとよいでしょう。さて、業務の終わりの姿が明確になったら、 □誰かに聴いておくべきことはないか? □誰かに伝えておくべきことはないか? □誰かに頼んでおくべきことはないか? □自分自身で実施することはないか? □調査・検討を要することはないか? □誰かと交渉・根回ししておくべきことはないか?といった視点を参考にして起こすべき行動を明らかにした上で、それぞれ「いつやるか」を決めます。そのとき大切なのは、 できるだけ早いタイミングでスケジューリングすることです。人は ・お客様や上司からの急な依頼 ・部下からの相談 ・ミスの発覚やトラブルの発生など、円滑な作業実施を阻害する要因に囲まれて仕事をしています。よって、何かあってもリカバリーできるように、 極力、業務発生日に近い日程で予定を組むことが大切なのです。このようにして明らかにされた行動内容を“ToDo”と呼び、書き出されたものを『ToDoリスト』といいます。このリストに基づき仕事をしていくわけですが、段取り力の高い人は、毎朝今日中に完了させるToDoを選択、決定させた上で、簡単にできる作業から実施しています。これによって、 □達成感を感じながら仕事ができる。 □リズム感が生まれ、一つひとつの作業にスピード感が増す。 □作業がはかどり、翌日以降に回す予定だったToDoの”前倒し”ができるようになる。などといった効果を上げることができます。さらに、いつまでも後回しにされる“ToDo”に対して、「本当にやる価値はあるのか?」を改めて問い直すことを心掛け、成果が見込めないと判断したものについては、「やらない」という意思決定を下しています。結果として、生産性がどんどん高まっていくのです。この『ToDoリスト』の管理は、グループウェア上で行うと □その日にやるべき作業の入れ替えがしやすい。 □他のメンバーの業務の進捗状況や負担状況を把握することができる。 □職員の段取り力を客観的に把握することができる。といった、さらなる成果がもたらされます。 さて、段取り力の高い人は、業務の入口だけではなく、出口も大切にしています。それは   結果を記録に残すということです。記録、特に面談時やメール等でのやり取りを記載する『業務報告書』を残すことによって、 □備忘記録になる □段取りがしやすくなる □年一業務のマニュアルになる □引継ぎが楽になる □職員同士の情報交流になるなどのメリットがあります。また、 □変更があった都度、『顧客管理情報』や『フォルダ』を修正・変更するといった取り組みを実践すれば、間違いなく“段取りの達人”になることができるでしょう。
2020.03.23 16:40:03