「和と感謝」をモットーに、東北信エリアの経営課題を手厚くサポート【税理士法人小山会計】
創業者から引き継ぐ「和と感謝」の精神
2020年に創業50周年を迎える、私どもの企業理念は「和を以て尊しと為す」です。これは創業者である先代から引き継いでいる精神で、社内では皆が感謝の心を大切に、お互いを尊重しあい、調和を保つことを大切に考えています。
個人的には社員を信頼しているので、「怒らない」、何か問題が起こっても「自己解決をする」ことを実践中です。「和と感謝」が土台になった会社の姿勢は、経営層が指示するのではなく、社員が自主的に考え、顧問先を支援するサービスを醸成していると思います。
長野県・東北信エリアを中心にした事業継承を推進
現在、社員数は26名で、そのうち公認会計士が2名、税理士が4名。顧問先は300数十社で、長野県の東北信エリアを中心に医療機関をはじめ、農業、製造業、介護業などさまざまな分野のお客様とお付き合いをしています。事業継承にも力を入れており、「後継者がいない」「未来の成長戦略が描けない」といった悩みを抱える経営者から相談を受け「M&A」による事業継承を推進することもあります。M&Aにより顧問先の会社を信頼できる企業へ譲渡することで、長年培ってきた事業内容のノウハウを引き継ぎ、事業を存続させるお手伝いをしています。
長野県は「農業」に将来性がある!
顧問先の動向ですが、最近の傾向として、やはり後継者不在及び将来の不安による事業廃止が目立ちます。一方、農業の分野には将来性を感じますね。社内には農家を支援するため「農業経営アドバイザー」の資格を取得した社員もいます。生産物としては、ぶどう、トマト、お米、高原野菜、酪農など。一例をあげると、長野ワインの原料となるぶどうは年々、需要が増えています。とくに長野県東御(とうみ)市は千曲川ワインバレーの中に位置し、ワイン特区として全国的にワイン用のぶどうの生産地として注目を集めている地域。当社はぶどう農家の創業から経理体制の見直し、事業拡大まで、さまざまな支援に取り組んできました。あるぶどう農家が起業した時、エンジェル税制(ベンチャー企業に投資した個人投資家に対する税制上の優遇措置)を利用し、個人投資家に配当として、投資した農家が収穫したぶどうで作ったワインを送っている事例もあります。
バンコクに拠点を設け、アジア進出のお手伝いも
お客様から時折、タイやインドネシア、ベトナム、中国、インド、香港など、アジアに拠点を設けたいという相談を受けることがあります。情報を得るため、私も候補地を視察することがあり、先日は製造業のお客様の依頼でインドに行ってきました。実際に現地に行くと日本にいてはわからないことが把握でき、進出するか否かの決め手になります。また、当社はグループ会社である株式会社コア情報サービスがタイ・バンコクに拠点を構え、情報収集や法律、会計などに強い現地の専門家ネットワークを生かし、アジア進出を希望するお客様を支援する体制を整えています。
会計業務の効率化を図るためエプソンの会計ソフト「R4シリーズ」を導入
30年以上前に知人からエプソンのオフィスコンピュータをすすめられたことから、エプソンさんとご縁ができました。現在、会計業務を効率よく進めるため「R4シリーズ」を使用し、顧問先には「Weplat 財務応援 R4 Lite」を200本以上、導入しています。また、社内の情報がタイムリーに共有できる「My Komon」のグループウェア(株式会社名南経営コンサルティング)も活用しています。
人間性を高め、お客様との信頼関係を築く
新規のお客様は年間約20社、ありがたいことに口コミで増えている状況です。また顧問契約の解約はほとんどありません。私どもが大切にしているのはお客様を訪問して話を聴くこと。足を運び、キャッシュフローや財務状況を説明することはもちろん、社内のことをはじめ、人事関係、お客様ご自身やお子さんのこと等、色々な話をお聴きすることで、お客様が抱えている悩みを知り、解決に導くことができると考えています。なお、お客様との関係で忘れてはならないのは「人間は感情の生きものである」ということ。発する言葉や顔の表情1つで築いた関係がガラリと変わることもあるので、常に自分の精神を律する意識を持つことが大切です。こういった背景から、当社では「話道(わどう)」を提唱する先生を講師に迎え、社員を対象に人間性を高める研修を定期的に行っています。
事業継承の担い手を育成する「後継者塾」を開催
地域の事業承継を支援する当社では将来の後継者を育てる「後継者塾」(定員8名、期間 1年間)を開催しています。この塾は当社の社員が講師を務めています。マーケティングや税務・会計などを含めた「経営」を体系化してレクチャーし、将来、親から受け継ぐ事業を率いる人材に育てます。入塾すると親族と事業(家業)についてじっくり話す機会が増え、仕事に対する意識が大きく変わる方もいます。塾の卒業式には塾生の両親や商工会議所、銀行の融資担当者などもお招きし、彼らの前で1年間学んだことの集大成として、自らの今後の事業計画を発表してもらいます。なかには塾生である息子の姿に感動して泣く親御さんも…。これからもできる限り後継者塾を続けていきたいと思います。
賞与は現金支給で。会計事務所でバンド結成!
年に2回ある賞与は勤続年数に関わらず、付加価値配分と年末に行う社内試験で金額を決めます。この点は外資系企業のシビアな体質に近いかもしれません。支給する際は現金を袋に入れて渡すのが恒例。こうすると受け取った時、仕事のやりがいを実感できるのではないでしょうか。このような合理的な面がある一方、社内では9人のメンバーでジャズやロックを演奏するバンドを結成し、ライブ活動も行っています。実は私もボーカルを担当し、上田市内のライブハウスでジャズを唄ったことも。バンド活動を行う会計事務所は全国でも珍しいかもしれませんね。ライブが近づくと会社の一室で、皆でバンドの練習に励みます。お客様を喜ばせたい、何かを伝えたいという思いは、普段の業務にたいしても同じです。これからも「和と感謝」の心でお客様にご満足いただけるサービスを提供したいと思います。
壮大な信州の山々を遠目に望める税理士法人小山会計。所内はバリアフリーの設備が見られ、お客様にやさしい環境が整っていました。また、小山代表も社内のバンドでジャズボーカリストを務められていることもあり、自由な発想で仕事をすすめられる空気を感じました。ちなみに山梨と拮抗するほど、勢いのある長野産ワインの原料となるぶどうを作る農家さんを支援するサービスも社員の立案だったそうです。これからもお客様を元気にするアイデアを楽しみにしています。