会計人にできること!! 企業の未来と過去をつなぐ存在でありたい
アンパサンド税理士法人/アンパサンド株式会社の山田典正先生(写真)は、単なる税理士業務にとどまらず、企業が成長するためのコンサルタントとしての役割を担っています。税理士業界全体をより魅力あるものに変えるための活動にも積極的に取り組んでいます。
税理士は人によい影響を与える仕事
―― 山田先生のご経歴をお聞かせください。
山田 私は大学を卒業してから2年ほど税理士試験に専念したあと、都内の大手税理士法人に就職しました。そして、4年前に山田典正税理士事務所として独立し、昨年共同代表の大塚とともにアンパサンド税理士法人としてスタートしました。
―― この業界に入ったきっかけを教えてください。
山田 両親が会計事務所を経営していました。母が税理士で父が会計士という会計一家に育ち、親戚にも会計士がいました。
大学卒業後の進路について、母に相談したことがあります。そのとき母は、「税理士は経営に関することだけでなく、お客様の人生相談を全て受けるような仕事だ」と言いました。「人と関わって、よい影響を与え合いたい」という自分の人生観にマッチすると感じたので、この業界に入ることに決めました。
「過去」と「未来」をつなぐ
―― 会計事務所を経営するにあたり、どのような思いをもって取り組んでいますか。
山田 最近では、社会全体の課題に目が向くようになっています。
社会に対して何を提供できるかが企業の存在意義であって、経営やお金は手段でしかありません。社会的な課題について考えることはビジネス面でも重要です。
―― 社名とロゴマークの由来を教えてください。
山田 アンパサンドとは、「&」という記号の名称です。この記号は、プログラミングの分野では、一般に2つの要件を同時に満たすことを表します。
「アンパサンド」を事務所の名称に選んだのは、クライアントの経営において、「過去」と「未来」をつなぐ役割を果たしたいという思いがあったからです。経営者は未来を語る。私たち税理士は過去を読み解く。どちらが欠けても経営は成り立ちません。
ロゴマークは2つの「&」をつないだデザインです。これは共同経営者の大塚と2人で頑張っていくという思いを込めています。
あらゆる体制に柔軟に対応
―― アンパサンド税理士法人の強みを教えてください。
山田 お客様からのどのようなご相談にも対応していることです。あらゆる分野で80点を取ることを目指しています。
―― 100点ではなく80点を目指しているのはなぜですか。
山田 業種や経営体制で企業を分類していくと、典型的な枠組みに収まらない会社さんのほうが多いのです。ですから、特定の分野で100点の対応ができるように特化するより、あらゆる体制に柔軟に対応できるようにしたほうが、お客様のお役に立てる傾向があります。
一番効果的なのは、当社に経理業務を全てアウトソーシングしていただくことです。そうすれば、お客様が抱えている課題を読み解くスピードや正確性が増します。企業の財務状況を常に把握していることで、経営視点でのコンサルティングを行うことが可能です。
―― 今後の展望をお聞かせください。
山田 情報発信に努めていきたいと思います。例えば、この間取材を受けた日経新聞のような堅いメディア、あとはSNSのような軟らかいメディアで、一般の人向けに役立つ情報を発信したいですね。多様なメディアを活用し、会計業界のイメージアップと当社のブランディングを進めていきたいと思います。
── ありがとうございました。