IT補助金について教えてください!
リエ「黒田さんこんにちは。新しいシステムの導入作業をしているのですが、業者さんに聞けなかったところを質問してもよろしいでしょうか。」
黒田「リエちゃんこんにちは。大丈夫ですよ。」
リエ「ありがとうございます。業務の効率化を目的に、販売管理システムの入れ替えを行っています。業者が事前に提示してきた予算の中に、IT補助金というものが入っていました。いろいろと手伝ってもらいながら申請手続きをしたのですが、どういった補助金なのか、経理処理はどうしたらいいのかを改めて教えてください。」
黒田「なるほど『IT導入補助金』のことですね。日々のルーティン業務を効率化させるITツールや情報を一元管理するクラウドシステム等、汎用的なITツールの導入に対して補助してもらえます。ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金と合わせて『中小企業生産性革命推進事業』となっています。」
リエ「三種類の補助金が一つの制度なんですか。」
黒田「中小企業生産性革命推進事業は三段階に分かれているんです。まだIT化されていない場合には小規模事業者持続化補助金として~50万円(補助率2/3)、HPや会計・決済などの簡易な電子ツールが導入されている場合はIT導入補助金として40~450万円(補助率1/2)、事業のスケールアップを目的にした革新的な投資に対してはものづくり補助金として100~1000万円(補助率最大2/3)となります。」
リエ「なるほど。弊社はHPがありますし、電子申告や会計ソフトも既に導入済みなので、IT導入補助金の対象なんですね。」
黒田「また、システム等を提供する業者が、IT導入支援事業者として登録されている必要がありますが、今回販売管理システムを提供した業者さんは登録されているのでしょうね。」
リエ「確かに補助金が出る前提で話が進んでいたので、初期費用なども補助金と相殺した後の金額で試算していました。経理処理上はどうしたらいいでしょうか。」
黒田「IT導入補助金は国庫補助金等に該当するので、圧縮記帳ができますよ。」
リエ「つまり補助金を受け取った事業年度にその全額が課税されるわけではなくて、取得したシステムの耐用年数の間に徐々に課税されるということですね。」
黒田「そうなります。IT導入補助金2019の公募はすべて終了していますが、来年度も公募が行われる可能性はありますので、今後新たにITツールの導入を検討する際は気を付けてください。」
リエ「はい、承知しました。ありがとうございます。」