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ハイブリッド型バーチャル株主総会に関する論点整理、公表

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 経済産業省の経済産業政策局企業会計室は2019年5月22日に「さらなる対話型株主総会プロセスに向けた中長期課題に関する勉強会とりまとめ(案)~ハイブリッド型バーチャル株主総会に関する論点整理~」(以下、本論点整理)を公表した。これは、同省が2018年 9 月に立ち上げた「さらなる対話型株主総会プロセスに向けた中長期課題に関する勉強会」が全 6 回に渡って議論を行ってきた成果を取りまとめたもの。

 同勉強会が題材として取り上げたのは「ハイブリッド型バーチャル株主総会」だ。すなわち、同勉強会ではリアル株主総会(物理的に存在する会場に取締役や監査役等と株主が一堂に会する形態の株主総会)には、株主等が会場に赴くにあたり経費や時間がかかるといった問題があるとして、株主が自宅等に居ながらにして株主総会に参加できる「ハイブリッド型バーチャル株主総会」の実現の可否を検討している。

 近年のITの発展を踏まえれば、株主総会にIT等を活用して遠隔地からの参加を認めるのは技術的には十分に可能。むしろ「ハイブリッド型バーチャル株主総会」の方が株主との対話に資するとも言えよう。

 本論点整理では、株主が「出席するかどうか」でハイブリッド参加型バーチャル株主総会(リアル株主総会の開催に加え、リアル株主総会の開催場所に在所しない株主が、株主総会への法律上の「出席」を伴わずに、インターネット等の手段を用いて審議等を確認・傍聴することができる株主総会)とハイブリッド出席型バーチャル株主総会(リアル株主総会の開催に加え、リアル株主総会の場所に在所しない株主が、インターネット等の手段を用いて、株主総会に会社法上の「出席」をすることができる株主総会)に分けて考えることができる。

 なお、リアル株主総会を開催せず、取締役や監査役等と株主がすべてインターネット等の手段を用いて株主総会に出席するタイプのバーチャルオンリー型株主総会については、中長期的にはともかく、現行の会社法下においては解釈上難しい面があることから、本論点整理では立ち入った検討は行っていない。

 本論点整理では2019年6月21日までに下記の法的・実務的論点の解決が必要との見解を示し、パブリックコメントを求めている。
 ① 株主の本人確認
 ② 株主総会の出席と事前の議決権行使の効力の関係
 ③ 株主からの質問・動議の取扱い
 ④ 議決権行使の在り方
 ⑤ その他(招集通知の記載方法、お土産の取扱い等)
 本論点整理に関するパブリックコメントの募集は6月21日まで。経済産業省では2019年秋頃を目途に成案の公表を行う予定だ。



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 経済産業省の経済産業政策局企業会計室は2019年5月22日に「さらなる対話型株主総会プロセスに向けた中長期課題に関する勉強会とりまとめ(案)~ハイブリッド型バーチャル株主総会に関する論点整理~」(以下、本論点整理)を公表した。これは、同省が2018年 9 月に立ち上げた「さらなる対話型株主総会プロセスに向けた中長期課題に関する勉強会」が全 6 回に渡って議論を行ってきた成果を取りまとめたもの。 同勉強会が題材として取り上げたのは「ハイブリッド型バーチャル株主総会」だ。すなわち、同勉強会ではリアル株主総会(物理的に存在する会場に取締役や監査役等と株主が一堂に会する形態の株主総会)には、株主等が会場に赴くにあたり経費や時間がかかるといった問題があるとして、株主が自宅等に居ながらにして株主総会に参加できる「ハイブリッド型バーチャル株主総会」の実現の可否を検討している。 近年のITの発展を踏まえれば、株主総会にIT等を活用して遠隔地からの参加を認めるのは技術的には十分に可能。むしろ「ハイブリッド型バーチャル株主総会」の方が株主との対話に資するとも言えよう。 本論点整理では、株主が「出席するかどうか」でハイブリッド参加型バーチャル株主総会(リアル株主総会の開催に加え、リアル株主総会の開催場所に在所しない株主が、株主総会への法律上の「出席」を伴わずに、インターネット等の手段を用いて審議等を確認・傍聴することができる株主総会)とハイブリッド出席型バーチャル株主総会(リアル株主総会の開催に加え、リアル株主総会の場所に在所しない株主が、インターネット等の手段を用いて、株主総会に会社法上の「出席」をすることができる株主総会)に分けて考えることができる。 なお、リアル株主総会を開催せず、取締役や監査役等と株主がすべてインターネット等の手段を用いて株主総会に出席するタイプのバーチャルオンリー型株主総会については、中長期的にはともかく、現行の会社法下においては解釈上難しい面があることから、本論点整理では立ち入った検討は行っていない。 本論点整理では2019年6月21日までに下記の法的・実務的論点の解決が必要との見解を示し、パブリックコメントを求めている。 ① 株主の本人確認 ② 株主総会の出席と事前の議決権行使の効力の関係 ③ 株主からの質問・動議の取扱い ④ 議決権行使の在り方 ⑤ その他(招集通知の記載方法、お土産の取扱い等) 本論点整理に関するパブリックコメントの募集は6月21日まで。経済産業省では2019年秋頃を目途に成案の公表を行う予定だ。
2019.07.02 16:16:40