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内部監査のレポート、社外取にも報告する仕組みが必要

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 経済産業省に設置された「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」は2019年4月24日、「コーポレートガバナンス改革の更なる推進に向けた検討の方向性」と題する意見書を公表した。これは、フォローアップ会議として、今後更にガバナンス改革の実効性向上を働きかけるとともに、次回スチュワードシップ・コード改訂などを見据えた当面の課題について、検討の方向性を示すためのもの。

 これによると、「内部監査部門がCEO等のみの指揮命令下となっているケースが大半を占め、経営陣幹部による不正事案等が発生した際に独立した機能が十分に発揮されていない」との指摘があるとして、「内部監査が一定の独立性をもって有効に機能するよう、独立社外取締役を含む取締役会・監査委員会や監査役会などに対しても直接報告が行われる仕組みの確立を促すことが重要」としている。内部監査のレポートラインがCEOのみとなっている会社が大半と思われるだけに、独立社外取締役にも報告される仕組みに至急変えていく必要がある。

 本意見書は一般株主保護等の観点からグループガバナンスの在り方に関する検討を進めるとしている。これはCGS研究会(コーポレート・ガバナンス・システム研究会)が6月に公表予定のグループガバナンス実務指針を指している。
また、本意見書は、運用機関、企業年金等のアセットオーナー、議決権行使助言会社や運用コンサルタントといったサービスプロバイダーが抱える問題を解決してインベストメント・チェーン全体の機能向上を図るため、スチュワードシップ・コードを改訂する方針を示している。

 なお、改訂の方向性を示しているのはスチュワードシップ・コードのみ。コーポレートガバナンス・コードについては、現在見直し議論が行われている東証市場構造の見直しの動向を踏まえ、「各市場の性格が明確化されていく中で、それにふさわしいガバナンスの在り方等も念頭に置きつつ、コーポレートガバナンス改革の更なる進展に向けた議論を進める必要がある」という程度にとどめている。

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 経済産業省に設置された「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」は2019年4月24日、「コーポレートガバナンス改革の更なる推進に向けた検討の方向性」と題する意見書を公表した。これは、フォローアップ会議として、今後更にガバナンス改革の実効性向上を働きかけるとともに、次回スチュワードシップ・コード改訂などを見据えた当面の課題について、検討の方向性を示すためのもの。 これによると、「内部監査部門がCEO等のみの指揮命令下となっているケースが大半を占め、経営陣幹部による不正事案等が発生した際に独立した機能が十分に発揮されていない」との指摘があるとして、「内部監査が一定の独立性をもって有効に機能するよう、独立社外取締役を含む取締役会・監査委員会や監査役会などに対しても直接報告が行われる仕組みの確立を促すことが重要」としている。内部監査のレポートラインがCEOのみとなっている会社が大半と思われるだけに、独立社外取締役にも報告される仕組みに至急変えていく必要がある。  本意見書は一般株主保護等の観点からグループガバナンスの在り方に関する検討を進めるとしている。これはCGS研究会(コーポレート・ガバナンス・システム研究会)が6月に公表予定のグループガバナンス実務指針を指している。 また、本意見書は、運用機関、企業年金等のアセットオーナー、議決権行使助言会社や運用コンサルタントといったサービスプロバイダーが抱える問題を解決してインベストメント・チェーン全体の機能向上を図るため、スチュワードシップ・コードを改訂する方針を示している。  なお、改訂の方向性を示しているのはスチュワードシップ・コードのみ。コーポレートガバナンス・コードについては、現在見直し議論が行われている東証市場構造の見直しの動向を踏まえ、「各市場の性格が明確化されていく中で、それにふさわしいガバナンスの在り方等も念頭に置きつつ、コーポレートガバナンス改革の更なる進展に向けた議論を進める必要がある」という程度にとどめている。
2019.05.15 17:33:20