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ものづくり補助金における審査項目

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もの補助採択のためには、加点項目と審査項目が大事

2019年中に設備投資予定の方は必見の「ものづくり補助金」の申請受付が、5/8を期限にスタートしています。

このものづくり補助金の採択を受けるためには、端的には「加点項目」と「審査項目」を上手に満たすことがポイントです。

加点項目は、以前にも説明しましたが下記となります。

・「平成30年12月21日以降に申請した先端設備等導入計画の認定取得」又は「経営力向上計画の認定取得」又は「経営革新計画の承認取得」

・賃上げに取り組む企業

・小規模型に応募する小規模事業者等

ちなみに補助率を1/2⇒2/3とするためにも、上記と同様の「平成30年12月21日以降に申請した先端設備等導入計画の認定取得」が必要ですので、結論、今回のもの補助では、「先端設備等導入計画の認定取得」が重要となります。

先端設備等導入計画の認定取得

https://www.money-c.com/top/sentan.pdf

審査項目(技術面、事業化面)

審査項目の中でも、特に下記の「技術面」と「事業化面」の全ての項目にきちんと対応していく申請書を書くようにしましょう。

審査項目(技術面)
1.新製品・新技術・新サービス(既存技術の転用や隠れた価値の発掘(設計・デザイン、アイデアの活用等を含む))の革新的な開発となっているか。

2.サービス・試作品等の開発における課題が明確になっているとともに、補助事業の目標に対する達成度の考え方を明確に設定しているか。

3.課題の解決方法が明確かつ妥当であり、優位性が見込まれるか。

4.補助事業実施のための体制及び技術的能力が備わっているか。

審査項目(事業化面)
1.事業実施のための体制(人材、事務処理能力等)や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。金融機関等からの十分な資金の調達が見込まれるか。

2.事業化に向けて、市場ニーズを考慮するとともに、補助事業の成果の事業化が寄与するユーザー、マーケット及び市場規模が明確か。

3.補助事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有し、かつ、事業化に至るまでの遂行方法及びスケジュールが妥当か。

4.補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して想定される売上・収益の規模、その実現性等)が高いか。

技術の革新性とは?

上記の審査項目で最初に書いてあった、「新製品・新技術・新サービスの革新的な開発となっているか。」が、もの補助採択のためには、一番重要な部分となっています。

「技術の革新性」とは、「自社にはなく他社でも一般的ではない新しい取り組み」のことです。

取引先から現在既に受けている要望や課題があれば、その要望や課題を克服していくというストーリーとなる申請書が書けると通りやすいでしょう。

例えば、「増産で既存の機械装置を1台追加購入」では難しいでしょう。

また、最新の機械装置を購入予定でも、そこに「自社のノウハウや技術を使う部分が全くない」のであれば、やはり同様に難しいと思います。

一方で、「今回導入予定の機械装置そのものは普及しているが、その機械装置に自社のノウハウや技術を使って他社にはない新しい製品やサービスの開発」なのであれば、採択の可能性は高いでしょう。

他にも、「他社ではほとんど普及していない機械装置で、購入すると、他社より品質向上、納期短縮、コストダウンが図れる」となっているのであれば、採択の可能性は十分にあります。

また、審査項目(政策面)では、「賃上げに向けた取り組み」や「経営資源の蓄積(例えば、生産設備の改修・増強による能力強化)」が評価されますので、その辺りも少し申請書の中で触れられるといいでしょう。

執筆者情報

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今村仁

マネーコンシェルジュ税理士法人/ビジネスサクセション株式会社 代表 

会計事務所を経験後ソニー株式会社に勤務。その後2003年今村仁税理士事務所を開業、2007年マネーコンシェルジュ税理士法人に改組、代表社員に就任。ビジネスサクセション株式会社、代表取締役社長。税理士・宅地建物取引主任者・CFP等

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2019.03.12 16:16:02