赤字決算予想だからこそ、出来ること!
決算対策って何?
決算対策というと、人によってとらえ方が大きく異なります。
例えば、赤字続きで資金繰りにひっ迫している社長が、決算対策ときくと、「どうやって赤字を黒字にできるかという、黒字化対策」を思い浮かべるでしょう。
他には、黒字か赤字かは別としても、決算後の来期に銀行融資の必要性がある会社で決算対策というと、「金利や条件面が有利になる。銀行格付対策」が中心となるかもしれません。
更には、儲けの多い会社では、「決算対策=節税対策」というイメージでしょう。
赤字決算予想だからこそ、出来ること!
さて、今期の決算がどうやら赤字になりそうだというときに、実は、「方向性は3つ」あります。
1つ目の方向性は、赤字幅が少額な場合や去年までの黒字で内部留保がきちんとあるなどの場合で、「今後の金融機関との融資交渉に問題がない」又は「多少の問題があっても乗り越えられる」と考えられるときは、「特に何も決算対策をせずありのままの決算」を組みます。
数字にウルトラCはありませんから、どこかいじればどこかに歪みが出ます。
特に何も決算対策をせず、調整を加えない決算書を作成する、というのは後から振り返ると良かったと思えることも、しばしばです。
V字回復
2つ目の方向性は、「V字回復を演出する」です。
これは出来るだけ今期に経費計上を行い、来期にできるだけ多くの黒字を計上できるようにすることです。
これはやってみると、思いのほか効果が大きいことがありますので、おススメです。
今期の赤字が大きい場合に(会社規模にもよりますが、例えば3,000万円の赤字でも4,000万円の赤字でも同じではないかというようなケースです)、あえて来期の費用を今期にもってくるのです。
採用募集費や広告宣伝費を今期中に掲載する、などです。
すると、来期に経費の少ない形でスタートダッシュが図れ、来期の黒字化に貢献します。
黒字化対策の実施
3つ目の方向性は、「何とか黒字化したい」又は「赤字幅を縮小したい」という場合の「黒字化対策の実施」です。
黒字化対策の例としては、下記があります。
参考にしてください。
収入計上となる生命保険契約等を解約する
倒産防止共済を解約する
役員借入金などを債務免除してもらう
含み益のある有価証券を売却する
含み益のある非事業用資産を売却する
含み益のある事業用資産を役員や関連会社に売却する
特別償却ではなく税額控除を選択する
役員給与を要件確認の上、減額する
役員交際費を自主負担とする
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