中小企業経営者が知るべきMENA(ミーナ)とは?パート2
中小企業とMENA(ミーナ)
中東と聞いて、「単に油売って儲けているだけだろう」と思うと大間違いで、製造業の誘致やIT系新興企業の誘致に積極的です。
例えば、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイでは、3Dプリンタでつくった町があったり、宇宙産業に巨額の投資を行ったり、ドイツのスタートアップ企業と連携してドローンタクシーを始めたりしていたりします。
また、フリーゾーンという経済特区が多数あります。
(ちなみに、UAEはフリーゾーンに関わらず法人税等の直接税は免税です。消費税5%が今年の1月からスタートしました。)
MENA地域は地政学リスクは高めですが、中国はこの地域に超積極的に投資を行っていて、日本はかなりの出遅れ感があります。
東南アジアに比べると、例えばUAEまではフライト11時間、時差5時間と少しかかりますが、単に距離の問題であれば、5年後にはもしかしたらこの半分ぐらいになっているかもしれませんから、真面目な民族性や若者多数等の、日本からみると魅力的な部分が多々ありますので、中小企業経営者は今の内からMENA(ミーナ)をウォッチしておいて下さい。
ちなみに、2020年はドバイ万博、2022年はカタールでFIFAワールドカップの予定です。
MENA(ミーナ)が熱い!となるかも?!
中小企業経営者にとっては、人材採用やマーケットという意味で、今後、要注目となるかもしれません。
とはいえやっぱり、東南アジア!
日本の中小企業にとっては、とはいえやはり、中東を含むアジアの中でも、「東南アジア」がより重要です。
UAEまでのフライト11時間・時差5時間に比べると、例えば、フィリピンであればフライト5時間・時差1時間で、移動コストも格段に安く、便数も多いです。
冒頭の新聞記事に戻ると、国連は出身国と異なる国・地域で暮らす人を「移住者」と定義していて、出稼ぎ労働者や難民、海外で働く世帯主とともに移り住む家族、留学生らが含まれます(観光客や短期滞在者は含まれません)。
若者が減り人口が減る日本の人口構成は、否が応でも、日本の中小企業経営に、売上先、仕入や外注先、採用面で大きく影響します。
いつの時代も、時代を創るのは恐れを知らぬ「若者」です。
「子供」は常に新しい時代をつくることを使命として産まれてきます。
遺伝子的に、若者(子供)は常に親を超えています。
超えるために、「命」は反抗期を創った。
「若い人達」の存在は、中小企業経営にとって大変重要です。
移民排斥等の政治的影響もあるのでしょうが、「若い人達の移住先が欧米からアジアにシフト」しているこの状況を、経営のプラスに転じたいものです。