会計事務所ならではの情報で差別化
会計事務所は、顧問先が「取引を見せる」相手であり、
他の取引先にはない特徴と言えるでしょう。
今回は、
「顧問先が取引をしている会社の情報収集や状況把握で
顧問先とのコミュニケーションがより深く有意義なものとなった」
事例を紹介します。
例えば、飲食店には食品の仕入先が必ずあります。
顧問先が仕入先としている会社について、規模や得意分野などポイントを決めて調査します。
できれば、顧問先からもヒアリングをして、日ごろから事務所内で仕入先の情報を蓄積しておきます。
厨房機器や家具メーカー等についても同じです。
そうすると「飲食店を開きたい」という相談があった時、資金に関して相談に乗るだけでなく、これまでに蓄積した情報を活用して、いろいろな相談に乗ることができます。
既存顧問先の飲食店に対しても、情報提供が充実していれば、より信頼され、更に離れられない存在となることでしょう。
こういった取り組みでより多くの情報を得て、この事務所にしかない独自のデータベースを作ることは、差別化の一つの戦略となるのではないでしょうか。
飲食店に限らず、医療機関、美容院、出版、製造業など、業種ごとに異なるものの、それぞれの業界で傾向があるでしょう。これを活かさない手はありません。
注意しなくてはならないのは、先生や担当者が自分だけ情報を持ってしまわないよう、しっかりと共有できる仕組みを用意することです。
せっかく得た情報ですから、事務所全員でフルに活用・更新し、より精度の高いものにしていきましょう。
精度が高くて充実した情報提供を心がけていれば、いろいろな会社との接点が生まれ、新規開拓に繋がることもあるかもしれません。
差別化戦略がそのまま拡大戦略になるというわけです。
日ごろ、何気なく目にしている資料には
「会計事務所ならではの情報」がたくさん詰まっていますので
ぜひ活用してみてください。