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特別緑地保全地区内にある宅地について

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 今回の事案の事実事項を確認しますと、評価対象地は東京都内に所在し、最寄駅より徒歩10分、指定容積率60%、地積約2,500㎡の被相続人の自宅の敷地及び屋敷林として利用されています。
 また、特別緑地保全地区に指定されており、登記簿地目及び固定資産税の課税地目は宅地となっていました。

 そこで、平成16年6月29日付けの『「財産評価基本通達の一部改正について」通達のあらましについて(情報)』(資産評価企画官情報第2号)において、『特別緑地保全地区内における現状凍結的な利用制限は、緑地を良好な状態で保全するための制限であることから、特別緑地保全地区に指定される以前から宅地であったものについては、その制限の対象からは除かれている。また、このような宅地については、建築物の床面積や高さの制限はあるものの、従前の建築物と同規模であれば、建築物の建替えなども可能であることから、特に減価は生じないと考えられる。このため、特別緑地保全地区内の宅地の価額は、一般の宅地と同様に評価することになる。』と示されており、特別緑地保全地区内に存する宅地であっても、そのことによる評価上のしんしゃく配慮は行わないものとされています。

 対象不動産の近隣地域は、最寄駅から徒歩10分圏内であるものの、一般住宅を中心とする住宅地域であり、分譲マンションや店舗等もほぼ存在しないことから、標準的使用が一般住宅であることに疑義のない地域です。また、敷地の形状からも開発道路を設ける必要があることに疑義はありませんでした。
 しかし、特別緑地保全地区内にあるため、開発行為を行うことはできず、当然、戸建分譲も不可能な地域です。 
 そこで、対象不動産全体を広大地評価した後に、現在、建物が建築されており、建替えが可能な宅地部分(350㎡)を除いた敷地(2,150㎡)については、特別緑地保全地区内にある山林の評価を適用し、80%の評価減を行い、評価しました。
 これらの内容を意見書にまとめ、更正の請求を行いました。対象不動産は、更正の請求書を提出した時点では、既に行政に売却されていたため、税務署担当者は、売却価額と当事務所で評価した価額が大きく離れているため、難色を示していましたが、最終的に是認されました。
 今回のポイントは、特別緑地保全地区内において、実際には開発行為を行うことが不可能と思われる土地も広大地評価を行うことが出来た点、さらには、登記簿上の地目及び固定資産税の課税地目にとらわれず、現地の利用状況に応じて、地目を再検討した結果、何かしらの規定を準用することで評価減に繋げることができた点です。
 特別緑地保全地区に該当するか否かの調査は、各市区町村の都市計画課又はホームページ等で確認することができます。尚、1都3県における指定状況は以下の通りです。

 当事務所では、先生方が既に申告を済まされた案件について、リスクが高いために広大地評価の適用を見送った、他にも土地の減価要因を見落としていたのではないか等の理由による更正の請求のご相談も受け付けております。首都圏内はもちろん、首都圏以外の広大地案件についても対応しております。
 お電話のほか、FAXやEメールでの相談も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

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沖田豊明

沖田不動産鑑定士・税理士事務所

埼玉県川口市にて平成11年に開所して以来、不動産オーナー様の相続案件に特化してまいりました。土地評価についてお悩みの税理士先生のための税理士事務所として、税務のわかる鑑定士として、同業者の皆様方と協業して、不動産オーナー様の相続問題解決に日々取り組んでおります。

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 今回の事案の事実事項を確認しますと、評価対象地は東京都内に所在し、最寄駅より徒歩10分、指定容積率60%、地積約2,500㎡の被相続人の自宅の敷地及び屋敷林として利用されています。 また、特別緑地保全地区に指定されており、登記簿地目及び固定資産税の課税地目は宅地となっていました。
2017.08.31 15:54:36