派遣社員の無期転換NO.3 ~派遣社員を受け入れるときの手続き~
派遣従業員の無期転換に合わせて、ここでは派遣従業員の受け入れについて解説をします。
派遣従業員を受け入れる際は、派遣先にも一定の義務が生じます。また、派遣先は、派遣従業員と派遣先で同種の業務に従事する従業員の待遇の均衡を図るため、配慮する必要があります。
1.派遣先が負うべき責務
派遣従業員については派遣元と雇用契約を締結し、派遣先の指揮命令によって働くことになります。したがって、雇用契約を締結する派遣元が労基法の順守など雇用管理を行うことになります。一方、指揮命令を行い常時勤務している派遣先が負うべき義務もあります。
派遣先に分担されている責務の一例
そのほか、派遣先は受入事業所ごとに責任者を選任し、派遣先管理台帳を作成する必要があります。
2.派遣従業員と派遣先社員の均衡待遇の推進
派遣先は、派遣従業員と派遣先で同種の業務に従事する従業員の待遇の均衡を図るため、以下について具体的な行動をとるよう配慮する必要があります。
・派遣元事業主に対し、自社で同種の業務に従事する従業員に関する賃金水準の情報提供などを行うこと
・自社の従業員に業務に密接に関連した教育訓練を実施する場合には、派遣従業員にも実施すること
・派遣従業員に対し、自社の従業員が利用する福利厚生施設について一定の利用機会を与えること