このページはインラインフレーム対応のブラウザでご覧下さい。
今、中小企業が求めているのは「経営コーチ」の存在
>>コラム一覧へ
経営コーチコラム
会社が成功するには(2)
日本経営コーチ協会専務理事
税理士・経営コーチ 林 充之
前回に引き続き、「会社の成功」について、会社を発展させるためにはどうしたら良いのかビジネスモデルとマーケティングという観点からお話しさせて頂きます。
ちなみに、経営とは何か?を考えると、
(1)PDCAを回す事
(2)前向きな投資
という2つの事が言えます。不確実なものにお金を投資する事であり、その事に対して成功の確率を上げる事、とも言えます。そして、お金の使い方にはどのようなものがあるかというと、
(1)投資
(2)消費
(3)浪費
という3つが挙げられます。当然、経営者がするのは(1)の投資です。
投資の考え方としては、「費用対効果」です。投資金額が大きくても、それ以上の効果があればOKなのです。経営者はお金の使い方と、モノの値段を覚える事をしておかねばならないのです。「これをやったら、いくらかかるのか?」を分かっていなければなりません。お金の使い方、モノの値段を覚える事、このような事をしながらビジネスモデルを構築し、マーケティングをして、それに対して投資をしていく、という流れなのです。
次に、会社を発展させるための投資には、順番というものがあります。起業した当初に当然やらなきゃいけない事というのは、売れるモノをしっかり売る、という事。販売戦略が必要なのです。その次に、人の問題・・・つまり採用や教育といった人材戦略が必要になります。そして今度は、組織が大きくなってくれば、組織的戦略が必要になってきます。IT戦略も必要になるでしょう。このように、組織の発展の段階によって、投資の順番が変わってくるのですね。
今、業績が悪いとしたら、どこを直すか・・・一番最初は販売戦略、つまりビジネスモデルとマーケティングを見直す、という事です。何をやらなければならないのか?何をどう売れば良いのか?という事です。
人材戦略については、販売戦略=ビジネスモデルがしっかりしていれば、つまりは人材戦略も楽になってくるものなのでです。マーケティングが強ければ、人材戦略としてもスムーズです。組織についても同じです。マーケティングでしっかり見込み客のフォローをしておくことも大切なのです。そうすると結局、一番最初にやらねばならない事は、マーケティングとビジネスモデルの構築という事になるのです。こういった事をもう一度、しっかりと社長さんに対して我々経営コーチが伝えてあげられればと思うのです。社長といろいろなお話しをする中で、一つの観点として、社長さんに聞いてあげてほしいのです。
「社長、お宅のビジネスモデルといったら、どんなものですかね?」
「いやぁ、ウチは煎餅屋だから、煎餅を作って売るだけだよ」
と返ってきたら、これはビジネスモデルという観点からしたら、どうなのでしょう?例えばそのお煎餅の製造経費とそれが売れる値段を見て、そのビジネスは儲かるのか、利益が出るのかという事を考えるのもビジネスモデルの一つ。安く仕入れて高く売る。その、高く売れる要素とは何か?それこそが、ビジネスモデルなのです。
では、どうやったらビジネスモデルができるのでしょう?
マーケティングは、既にお伝えしたように、
集客→販売→顧客化→再来店、紹介
といった流れになります。
ここで考えなければならないのは、お客様は「必要な時に買う」のだという事です。お客様が必要とした時に「私達の会社があります」「こんな商品があります」と伝えられているでしょうか?これはビジネスモデルという事だけでなく「ブランド化」という観点にも関わってくるのです。こういった事を聞いてあげて、今後、社長さんに喜ばれるような、会社を成功に導くための質問ができるような経営コーチになって頂きたいと思います。
林 充之
(はやし みつゆき)
税理士・経営コーチ。YMGグループ代表税理士。(株)KAIZEN代表取締役。(社)日本経営コーチ協会専務理事。
横浜で約100名のスタッフを抱える大型会計事務所の代表で、各地で積極的に講演活動を行っており、解り易い語り口調で好評。主な著書として「その時会社は動いた」「経営コーチ」(万来舎・共著)「ときめき会社法」(八千代出版・共著)「社長さん今が決断のときです」(カナリア書房・共著)月刊税理「この資産にはこの評価」他多数。