【2016年11月 上海事情】
中国赴任者&初心者へ;アドバイス

 中国に赴任が決まり、社内情報を集めている方々へ、中国法人に勤務前に必ず、行っておく必要がある業務とアドバイスになります。

 もちろん、「役に立たない内容だった」と後日、駐在者から言って欲しいのですが・・・

(1)専門家の利用

 本社:海外担当&経理部、中国コンサルタント等へ「業務×20」を調査依頼して、導入・実地状況での「OK」or「NO」を把握して、覚悟して中国へ赴任してください。もし、OKならば、その業務への責任は無くなります。

(参照:上海情報2015/11月号)

(2)外部情報網の確立&支援

 政府関連や日本人会 等から情報を手に入れます。注意点は、参加者のレベルを判断する、確認する事が重要になります。単なる懇親会や食事会は無意味でした。

(3)社内&社外メールに「CC」で証拠化

 メールでCCを使って送信したら証拠として残りますので、自分を守って刑務所へ入らないため必要になります。 中国でも裁判の証拠になるとか?

 効果:自信がない場合は、証拠書類 等が絶対に出て来ません、残しません、君子豹変しました。中国刑務所の「怖さ」を知っているが故の自己防衛策なのでしょう。

 中国刑務所と日本刑務所に両方に入った中国人からの感想は、「日本の刑務所は、天国だ!」でした。
(今日頭条より)

  • ・3畳の個室で冷暖房も付いて、綺麗な水洗トイレもあった
  • ・入浴は夏に週;3回、冬に週;2回だった
  • ・食事は3食も出て、麦入の米飯が美味しく健康的だ。正月やX’masには御馳走が出て、誕生日にはケーキまでも付いた
  • ・刑務所内で多数の業務が教育されて、賃金も出た
  • ・申請すれば、テレビや書籍等も見られ、文化祭も行われた
  • ・時間厳守で、規則正しい生活になった
  • ・医者と看護師がいた
(4)“非”区別&“非”差別

 管理職と工場労働者を食堂・トイレ・制服 等で差別や区別しない。投資家達の訪問でも、同じ食堂やトイレを使いますと被差別者側からは高評価されていました。

効果:社内での情報交換が頻繁になって、不正が小さい内に発覚した、また減少しました。「CCP⇒投資家・総経理⇒事務管理職⇒工場管理職⇒労働者(⇒農民)」と中国版の“士農工商”的な身分制度を表しています。社内会議に、管理職だけでなく、工場の部門長や班長も参加させて、直接的に情報が入って来ました。

(5)短期の異動・担当替え職種

 仕入・調達担当者は、かなりの短期間で異動させます。

効果:リベート問題 等での不正を困難にした。更に、次の担当者で不正が発覚した。

 中国で最人気の職種は、『日系大法人の仕入責任者』で、給与条件が「0:ゼロ」でも希望者が過多になるとか? その位、日系法人の仕入は『大甘』でした。 鴨葱!

(6)積極的な告訴;裁判

 監査CPAには不十分な、いい加減な監査実施だと、又、会計責任者とCPAに対して不正な会計・監査処理だと、裁判を起こします。ほとんど、証拠を残さしていないでしょうが、担当者を個人で告訴します。

効果;勝っても、負けても、その後の社内が変わり経営しやすくなりました。

(7)勝負は、1年

 既存法人への赴任だと1年目が勝負になります。社内にイロイロあるならば、先送りの赤字を「損切」して、1年目を大赤字にします。それで、2年目以後は楽になりました。

 =生命を保証出来ませんので、自己防衛してください。万が一、前任者の業務を了解したら、全て次の管理者の責任になります。当たり前ですが、中国も日本と同じです。

(8)会計責任者の回答や言訳

 会計責任者から証拠もなく、「中国会計のルール・法律です」「不要(不必要)」「没明(ナシ)」「禁止」と言訳されたら、かなりの要注意です。  大用心〜大用心!

 =会計者の能力は、全体的に低く与信管理すら知らない、出来ないレベルでした。そして、「節税」思考が無いためか、節税とは何か? その方法も理解できていません。

(9)「5W1H」の記載

 会計伝票の摘要欄に「5W1H」を記載させる程度でも、「面倒」と大反発が起きました。実際は、不正の隠蔽工作に加担したり、中心になったりしていました。

効果:不正が発覚しやすく、発生をも防ぎました。

 =会計責任者や社員が「5W1H」記載を嫌っていたら、要注意です。「5W1H」記載して、部門別の経営分析率(販売利益率&在庫回転率)を作成したら、中国レベルの不正ぐらい簡単に発覚できました。

(10)日系法人での導入例

 部門別の「P/L表」と「製造原価計算書」等を工場の各部門責任者にまで開示した。

効果:工場責任者達にとって、初めて見た、知ったので「大好評」になり、その後の業務も意欲も大きく向上しました。但し、会計責任者は「大プレッシャー」を感じて大反対して来ました。好評の理由は、(4)(8)(9)等における複合的な物でした。

(11)内部監査制度の確立

 監査CPAとの契約書に、『発生主義会計』や『国際会計』の導入を記載して、責任を明確にしました。又は、会計業務の全てを「本社:経理部」の専門家直轄にしました。

 =日系CPA事務所から、外資系CPA事務所から、中国会計レベルだけのCPAが監査に来ていませんか? 信用する方が、騙される方が、悪い  ;性悪説の国です。

 =内部監査では、会計責任者が非協力で必要な書類や証拠を“非”提供でした。

◆監査するCPA事務の選択や変更も重要になります。

 誰も信用していない決算書や会計データを信じた故に、2015年に大損害が表面化しました。江守商事は日本本社が破綻して、Lixilは社長が交代しました。

 でも、両社;中国法人の総経理 等に対して、罰金も罰則もナシのようです??

 *政府発表の数字にも、疑問点があります。

(参照:上海情報16/7月号)

(12)逆ケースの勃発

 前任者の経営失敗で、煽りを受けたケースになります。前任者の経営時に『甘い汁』を吸っていた人々(社員や取引先 等)が、新任の経営者による正常な管理・経営に根を上げたため、日本本社に「新任者の不正等」と偽ってタレこみました。

 =更に、月のない夜に一人歩きが出来なくなったり、身の危険を感じたりして、ボディーガード付の経営者&管理者(日本人・中国人等)もいます。

(13)会計者の反逆

 退職予定している会計担当者が会計データを壊したり、廃棄されたり、会計伝票や元帳を全部盗まれた法人もありました。だが、廃棄や盗難の証拠がないため警察にも届けられず、裁判にもできずに、泣き寝入りした法人もありました。状況証拠でなく『明確な証拠』が必要になります。その前に、会計データの管理が不十分、任せっぱなしでした。

 会計担当者は、給与を貰った勤務中に、会社のPCや会計Softで作成した会計データや伝票であっても、「自分の所有物」と判断していました。

 ◆事前対策は簡単です。会計データのバックアップや伝票関連の保管体制の不備でした。「全てお任せ」の管理部長や総経理でも、毎期別に自己保管ぐらいしてください。

(14)増値税対策

 知識不足によって、日本法人が脱税して罰金や罰則を課されています。

 増値税は、最も厳重に管理・処理されています。仕入や売上の発票(納品書&納税書)は、取引先の法人名称から、販売品・数量を明確に記載して、税務署にPCで自動的に申告されています。更に、発票の「控え書類」を金庫に保管する必要もあります。故に、相違が大きい法人に対して、脱税と疑い税務局からの査察対象になっています

 その罰則で、多数の死刑判例も出ているらしいです? 政府に対する重大なる「詐欺」行為と見なされたのでしょう。

(15)中国国民の義務

 中国国民には、不正法人等を政府部門に訴えるように奨励されて、「報奨金」も提供される『国民の義務』になります。奨励金額も罰金金額の約10%と教えられました。

 会計担当者が会計不正を自作自演して、国民の義務を果たし奨励金を貰った法人もありました。でも、責任を「総経理・管理者」に擦り付けて、押し付けていました。

 なお、増値税の導入初年度では、税務署への納付金額よりも「還付申請」金額が大きくなるほど不正が、つまり「‐発票」が広く、大量に出回っていたらしいです。

(16)Bizの問題点

 「発想力&応用力」「費用対効果の思考」「先読み力」が不足・欠如していたら、中国Bizにおいても弱点になります。しかし、最大の問題は、「上記3点を弱点だ」との認識していない経営者が多数いました ???

(参照:2016/7月号)

(17)質問者の必要・重要性

 上記の内容[(1)〜(16)]に対して、多数の質問をして来た社員の能力を確認して、協力して、中国に赴任して経営を強化してください。 逆に、まったく質問ナシだと「責任」社員だと考えたくなりますので、中国法人で地獄のような状況になる可能性が高くなります。

OVTAアドバイザー  (F;記)