【2016年6月 上海事情】
ノホホン島国 ; 日本−1
 自国が海に囲まれて平和に過ごして来た、ノホホンな島国:日本の「2,000年」歴史観と360度が大平原で、何時、何処から、敵が攻めて来るかもしれない、緊張の日々が続いていた大陸国家:中国の「5,000年」歴史観を比較してみました。
A)美食
 世界の美食国と言えば、欧州:フランスとアジア:中国が代表的になっていますが、日本もかなりの美食国に位置付けされて来ました。
 ミシュランのガイド・ブックで紹介されている国々や都市の中で、「星付き」と「ビブグルマン」のレストランが最多都市は、『東京』エリアになっています。
 3星×13店、2星×51店、1星×153店、で217店舗。更に「ビブグルマン」×343店で合計:560店になる最多都市。(ミシュラン東京:2016より)
 *ラーメン店が世界で初めて、1星を獲得した
 *「ビブグルマン」とは、星ナシで5,000JP¥(約280RMB)以下の上質な料理店
 理由は明白で、日本料理はもちろん、欧米料理からインド・中国・韓国・タイ料理まで、更に、日本的にアレンジされた各国料理の種類やレストランも多く、それらのレストランが味覚やサービス・価格 等で競争しています。その競争によってレベルが向上して来ました。
  • 代表的な日本料理である「寿司」や「天麩羅」も、戦争の無かった平和的な「江戸時代」に発明、発展、一般化して来ましたので、やはり、平和は本当にありがたい
 なお、中国人からのミシュラン・ガイドに大不満が出ていました。「ミシュラン評価で、香港の“星付き”や“3星”レストランが、何故に東京よりも少ないのか? 不思議だ、信じられない!」でした。そこから導き出されたのは、『調査員が欧米人だから、本物の中国料理の味覚を理解できる訳がない』との結論になりました。
 “中華料理は奥が深く、料理法や味において世界の料理で群を抜いて100年はリードしている。一方の日本の寿司 等は、原料の品質を頼んだだけで、何の料理技術も持っていない! それなのに、日本に3星店が25軒もあるとは、全く西洋人は味が判っていない
 と言訳・弁明・反論になりました。でも、中には「努力不足だ」とか、「味覚以外の衛生・環境やサービスとの総合評価だ」と冷静に、真面な意見や分析もあります。
  • ウィリアム・L・B・メディア社の2016年度版から、「アジア;優良なレストラン50店」として日本は10店。中国大陸は3店ですが、その内2店が外国人の西洋料理です。
  • 嘗て、欧米系や中国系の人々は、絶対に生魚を食べなかった、拒否していたのに、今では沿海部の中国人も少しずつ生魚や寿司を食べて、日本料理を楽しんでいます
  • 香港とマカオには、3星レストランが存在するが中国大陸には存在していません。中国の都市部に近年、「ミシュラン」と強くPRしていても、ミシュラン・ガイドに掲載されたレストランで修業したシェフが、調理しているレストランの事になります。
 中国においても、ミシュラン・ガイドの影響力とブランド力が大変に大きいため、中国大陸で中華料理がミシュラン・ガイドに掲載される事を待ち望んでいます。

*米飯;白飯
 日本で米飯を食べたら、中国では食べられません。中国米飯も焼飯やカレー 等ならば美味しいが、米飯はやはり日本が一番です。お米の質以外でも「軟水or硬水」の水質や炊飯器:内釜の材質差も、美味しさに関連するそうです
  • 上海の日本料理店でも、米飯を美味しいと感じるのは年に数回です。ほとんど、がっかりしますので、通常は日本並みに食べられるウドンを注文しています
  • 日本産米は、5kgを1,500RMB(≒27,000JP¥)で販売されています。その反響として、日本米は確かに中国の米とは異なって美味しいでした
 全国人民代表大会(≒国会)の分科会会議で、小米(シャオメイ)の雷軍会長が、「日本製炊飯器は、米粒が炊飯器の中で踊るように出来上がって、食感が良い。中国メーカーには製造できない技術だ」と発言しました。
 *小米は、中国で3月から高級炊飯器を発売しました
*日式ラーメン
 上海でも日式ラーメンは、大変に人気があります。ラーメン通の中国人からは、「麺は種類も豊富で中国の方が良いが、スープは鰹節・鶏ガラ・豚骨・蟹 等の味で日本の方が美味しい」でした。
 ;やはり、出汁(だし)に慣れている日本の方が美味しいスープを作れるのでしょう
 中国人観光客が、日本旅行で「カップ麺」を大量に購入しています。
 その理由は、油が少なくて、あっさりして、賞味期限が短いから逆に安心できるし、種類も豊富だし、同じ商品でも地域で味を変える等の工夫をしていると、カップ麺好きの中国人に高く評価されています。(Record−China より)
 ;なお、ある中国駅弁の賞味期間は、何と年間】でした
  • 友達から日本土産にリクエストされて、カップ麺を御土産にしたら評判は良かった
  • カップ麺が大好きで、毎回の日本旅行でたくさん買って帰ります
  • 日本のカップ麺は、使っている材料も良い
  • カップ麺は日本の特産で、味は中国よりもずっと旨い
  • カップ麺を買ったら、何と中のチャーシューが包装の写真とまったく同じだった!
      ⇒中国製品の“いい加減さ”や“嘘パッチ”性を酷評しています
B)100年企業;老舗企業
 世界の組織や企業の存続期間を調べますと、100年以上の企業について、2012年では欧州でも「100社」単位になります。(Searchingより)
 企業数に関しては、調査によって若干の相違がありますが、創業100年を超える日本企業は『27,441社』で、アノ米国でも約1,100社あり、中国は約40社になります。
 創業200年以上の長寿企業は世界中に5,586社もあって、その半数以上の3,146社が日本に集中して、うち日本の7社は1,000年以上の歴史を持っています。他の国では、2位はドイツの837社、3位はオランダの222社、4位はフランスの 196社、等が世界の順位になります。⇒⇒⇒イギリスの順位は、5位以下になるのか?
 そして世界最古&最長の組織は、日本の建設業「金剛組」と認められています。創業が西暦578年と1,400年以上も続いていて、その業務は寺社や仏閣等の木造建築に特化して、アノ聖徳太子が朝鮮から招いた工芸技術者達から始まった組織と言われています。
 更に、世界の「400年家業企業」グループでも、加盟の最多数は日本企業になります。
 その中でも最古&最長の家業企業は、山梨県の西山温泉にある温泉旅館「慶雲館」で、創業は西暦705年と1,300年以上も存在しています。現在の「慶雲館」当主からは、『どんなに環境が変わっても、自分達の一部分が変わる事はない。先祖が伝えて来た財産を守りつつ、時代に適応して生きて行く』でした。
 日本で老舗企業が、こんなに多い理由は、
  • 市場の如何なる変化にも、注意と警戒を怠らず、先を見通して来た
  • 企業理念に「匠の精神」を挙げて、短期的な、目先の安易な、利益を求めずに、誠実に高い技術を維持して来た
江戸や明治の時代から続く日本の老舗企業には、中国発祥の教えを家訓や社訓・経営理念 等にしている企業も多数あり、“家業に仕え・倹約を旨”とする商人の道徳が、時代を遥か下った21世紀においても生きて残っています。
 Ex:「積善の家に、必ず余慶あり」「先義後利
 中国5,000年の歴史から、老舗企業もかなり多数残っていると思っていましたが、100年超の企業は約40社、150年超の企業は6社になります。(人民・品牌中国ネットより)
  • 陳李済」;漢方薬販売
  • 王麻子」;刃物製造
  • 張小泉」;刃物製造
  • 同仁堂」;漢方薬販売
  • 王老吉」;冷茶販売
  • 六必居」は、1530年創業の漬物店で中国最古の企業と言われています。
6社と極端に少ない背景・理由として、近代:CCPの計画経済期によって、老舗の伝承性が消滅してしまった。21世紀の現在では、中国企業の平均寿命について、大企業が7〜8年で、小企業はわずか2.9年になり、毎年100万社近くが倒産しています。
(企業の「平均寿命」を比べると、欧米企業は@40年、日本企業は@58年)
 企業の新陳代謝が非常に活発でもあるが、短命の理由は経営者が「浮ついた心」を持ち、企業の「信用不足」が致命傷になっていると分析しています。
 中国企業における『経営者』の特徴と特性は・・・・・
  • 社内や取引先と「感覚」で、物事を進めています  ⇒理論と現場の無視
  • 「戦略や戦術」を知りません  ⇒確かに不勉強な管理者や経営者が多数
  • 例え、出来なくても「安請け合い」します  ⇒後日に、長い〜長い言訳
  • 口から「大風呂敷」を広げてしまいます  ⇒「大人」ぶるのが大好き
  • 研究や技術、人材を重視しません
     ⇒確かに、「"その場限り」の約束が多く、今;現在だけの思考
     ⇒先を読まない、先を読めない!(自分の利益だと急に豹変)
  • 集約や簡素化・効率化」を理解していません
     ⇒未だに、組織の前提は、「安い人件費」(最後に人海戦術)
  • 政策や政府補助金に頼り過ぎています
  • 道徳や信用に重きを置かずに、「責任感」を持っていません
     ⇒騙される方が悪い、性悪説。 ある面では正しいと思いますが?
 更に、「企業が大きくなって利益が出たり、金銭的に余裕を持ったりすると、中国人の経営者は誘惑に負けて、面子だけを考えて、欲望を抑えきれずに、 軽率な施策、軽率なM&A、闇雲な投資や進出・多角化等を進め、経営不振に陥っている」と解説しています
 ⇒⇒ 短期思考における最大の問題点になります!
  (上海情報7月号で、「Biz傾向×4」として解説予定になります)

【東京の変化・印象 ;Changed】

 東京の生活も約1ヶ月が過ぎて約6年間の相違や変化になります。中国赴任中の日本人へ、日本旅行を計画している中国人へ、東京情報になります。
  • ITやスマホの関連費用が、高い〜高い
  • タクシーでSUV車も登場して、荷物を沢山詰める
  • クレジットカードでサインする時に、IT機器を利用している
  • スーパーのレジ機は、入金も、釣銭も、自動で処理する
  • 買物時のポリ袋が「無料」サービス。不必要の人には、ポイントを渡す店舗もある
  • この6年間で、国際線が成田空港から「羽田空港」へと増便で便利になる
  • 食事は、安全性と安心感で信頼できて、美味しく食べられる。価格でも上海と大きな金額差はないか?
  • 紙幣の「真・贋」は不必要で、ATMでも枚数を信用できる
≪東京;蒲田≫ ;良く言えば庶民的な街です
  • 区役所の窓口係員に、「テンプ・スタッフ」から派遣されている
  • 自動飲料の機械販売では、通常「1缶;@120〜130」だが、蒲田には「@100」販売機も多数、登場している
  • 迷惑な“歩きスマホ”は、上海よりは少ないか?
  • 駅前でティッシュペーパーを配っているので、 持ち歩きの必要はない
    (上海では、一度だけ無料ティッシュペーパーを貰った)
  • さすが蒲田! “立飲み”の一杯飲み屋とBarが増えている
  • 街中では、韓国語と中国語だけでなく、Aseanや南アジアの言葉、更にスペイン語までも聞こえてくる
  • 歩道を“我が物顔”で走っている、違法な自転車がかなり多い

【上海の変化】

 上海における2001年と2016年4月の比較になります。その間には、SARS騒動があり、反日暴動は第1回と第2回があり、上海万博も開催されています。
  1. 日本料理店
    ・顧客のホトンドが日本人で、店内での主な会話は日本語
    Now;今では、中国人が主な顧客で、時たま日本語が聴こえる程度
  2. 国際航空券 ;上海⇔東京
    ・LCCも飛んでいなかった。航空券代も、中国系が日系よりも高い;5,000RMB〜
    N;LCCも安いが、東方航空で往復;450RMB〜もあった(税別)
  3. 道路 :自動車・工事
    ・90%以上がVWのセダン、尚且つ、かなりのClassicデザインで空調が弱いとか?
    N;各社や各ブランドで、軽自動車から高級車「ポルシェ・キャデラック・リンカーン 等」まで勢揃いして、中国車も少しずつ目立って来た
    ・地下鉄建設によって道路の至る所で「工事中」。主に万博のためです
    N;市内地での道路工事は、ホボ完了か?
  4. 携帯電話
    ・カメラ付機能を使用していたら、珍しがって周りに「人だかり」が出来た
    N;アップルのiPhoneの所有は当たり前で、上海でも“歩きスマホ”に大迷惑
  5. 手取”給与(工資)  ;最低給与に、社保は+50%と個人所得税は税別で5%〜。
    ・約800RMB×150% ⇒ 16,800JP¥(+税率) :RMB=@14
    • 短大・専門学校卒者が、1,000RMB〜 ⇒ 21,000JP¥(+税率)
    • 日本語学科の大卒者が、2,000〜3,000RMB ⇒ 42,000〜63,000JP¥(+税率)
    N;2,190RMB×150% ⇒ 59,130JP¥(+税率):RMB=@18
      (2016/4月から、変更・上昇しました)
      ◆中国で給与と表現されていたら、「手取給与」になります
  6. マンション立地
    ・ホボ、市内地で建設中
    N;郊外の地下鉄路線では、畑や荒野の真ん中に、突然、大団地が出現。マンション価格が暴騰中。 暴落の前兆では???
  7. 地下鉄網
    ・1号線から3号線まで開通していたが、バスでの通勤・利用者の方が主流
    N;1号線〜16号線まで開通して大変に便利(14号線と15号線は未開通)
    ・切符を買うのに窓口利用もあり、乗換では不便な駅も複数あった
    N;機械で切符購入だが、交通カードへのチャージになると領収書は窓口利用のみ。乗換専用通路も多数、整備完了されて、東京よりも便利で判り易い
  8. 空気
    ・屋外で運動したり、散歩したりした
    N;屋外活動を嫌い、拒否する。冬期の外出中は、「日本製−マスク」が必需品。室内用の空気洗浄機では、日本製が馬鹿売れしていました
  9. 日本観光・旅行
    ・夢で憧れ。訪問ビザの取得も面倒で困難
    N;爆買旅行で、一度は訪問しないと話にならない。ビザ取得もホボ無条件
  10. 中国進出&撤退
    ・日系製造業は、猫も杓子も、中国へ中国へと第2次進出ブーム
    N;サービス&販売の中小企業が、「小さく生んで大きく育てる」と進出
     ;失敗した企業は、縮小・撤退を願うが、撤退は進出以上に困難で補助金の返金も伴うので悩んでいる。中国法人の不正で、日本本社が破綻した東証上場企業もある
      ≪Bizにおける、中国進出の流れになります≫
    2001「To China」⇒⇒2005「China+One」;第1回反日暴動⇒⇒2012「One+China」;第2回反日暴動⇒⇒2016「Good−Bye 再見China:閉鎖・撤退」
      ;完全に『消費』市場と判断して、製造工場としては見限った!
  11. エレベーター内
    *Oofficeやマンションで「開」ボタンを押して・・・
    ・何も言われずに、何もなく、単なるサービスマン業務 ?
    N;時たま、「謝謝」と国際化の開始か? 最初はビックリしていたが、もう慣れました
      ⇒⇒ 他人とは全て敵と判断する国で、外の人に「お礼を言う」とは、中国人も変わったのか? それとも、中国語の上手い外国人か?
OVTAアドバイザー  (F;記)