資金繰り対策・銀行対策のためのいい税理士の見つけ方


第3回 面談するときのポイント

 面談した税理士が、自分の求めている人かどうかを見分けるにはどうすればいいのでしょうか?

 おすすめするのは、ストレートに「○○先生は、××についてはお詳しいでしょうか」と尋ねてみることです。

 その分野に精通している税理士でしたら、実績を示してくれたり、多少の知識やアドバイスを披露してくれるはずです。

 そこで曖昧な返答があったり、自信のなさそうな態度が見えたなら、あまり適していないのかもしれません。

 とは言っても、ただ専門性が高いというだけで税理士を評価するのは避けてください。

 資金が潤沢にあり「会計専門」「経営アドバイス専門」といったように複数の税理士と契約できるのならまだしも、たいていの場合は一人の税理士としか付き合わないとおもいます。

 そうなると、普段は会計だけしかお願いしないのに、親の土地を相続することになったとなれば、相続の分野の知識が必要になります。

 また、子供に事業を承継させるようになると、事業承継についてアドバイスを求めることになります。これらについて、そつなく総合的にこなしてくれる税理士もいます。

 また、顧客満足を第一に考えている税理士なら「△△についてはある程度の知識は持っていますが、私の知人で△△を専門にしている人がいます。よかったら紹介して差し上げますが」というような対応をしてくれる人がいます。

 税理士事務所といったん契約すると、月次訪問があったりしてその税理士とは密度の濃い、長いつきあいになっていくでしょう。そのとき一番大切なのは相性になってくるでしょう。

 いくら専門知識が高くても、相性の悪い人とは、長く付き合えば付き合うほどお互いにつらくなってくると思います。

 相性を見分けるよい方法は直感です。一番最初に面談したときに「事務所はきれいだし、先生の笑顔が素敵だ。なんとなく自分に合いそうだ」という直感を大切にしていれば不思議とよい選択ができるでしょう。

 逆に「事務所は古臭いが、先生はこの道の権威らしい。ただひどく高飛車な気がする」というような印象を感じたのならば、いくら専門性が高くても、やめておいたほうがよいでしょう。