会計事務所経営に役立つ情報
(2013年5月)

多くの成功事例を入手すれば可能性が広がる

 「会計事務所の成功事例には、事務所拡大のヒントが詰まっています。机上の空論ではなく、実際にうまくいった話ですから。こうした顧問先獲得セミナーにはよく行くのですが、出席しているのはだいたい同じような顔ぶれですね。実務で忙しいのは理解できますが、他の税理士先生ももっとセミナーに出て情報をインプットすればいいのに」

 これはある税理士の言葉。実際問題、目の前の実務で多忙を極め、セミナーになかなか参加できないという所長税理士は珍しくない。しかし、これからの時代は、成功事例等の情報収集にあてる時間を捻出、確保することが求められるだろう。

 弊社が主宰する会計事務所のフランチャイズチェーン「Q−TAX」では、新規獲得に成功している会員会計事務所の事例発表を定期的に実施している。この成功事例に魅力を感じ、遠方からでも毎回出席して情報収集する会員は少なくない。

 去る4月5日、Q-TAX情報交流会が開催された。そこで「Q−TAX加盟事務所事例10連発」と題して、加盟事務所の新規拡大事例が発表された。

 事例の一部をここで紹介する。

●記事広告を掲載して成約
●事務所前に看板を設置して成約
●DMを発送し月1〜3件の引き合いを得て成約
●融資案件の成功と口コミ発生で成約
●リスティング広告を実施し、月4〜5件の引き合いを得て成約
●セミナー開催、ブックマーケティング、facebookの活用で成約
●パートナー拡大による紹介案件増加で増収
●会社設立サイトをアップし、月4〜5件の引き合い
●事務所内体制を整備し、成約数をアップ

 これらの事例から分かるように、新規拡大の手法が実にバラエティーに富んでいる。「この手法でないと新規顧客は獲得できない」「この手法なら誰でも新規顧客を獲得できる」という手法はなく、多彩なノウハウの中から自分にマッチするものを取捨選択し、アレンジして実践する必要があるのだ。


複数の獲得手法を展開するには組織的活動が不可欠

 これから複数の新規獲得手法を展開するにあたっての絶対的条件は、事務所スタッフ全員のマーケティング活動への参加である。

 Web、DM、セミナーなど、紹介以外の営業手法を実践する際には、所長だけでは物理的に不可能。スタッフ全員を巻き込んで、組織的に新規獲得にあたることが、事務所の成長には欠かせない。もはや「所長が孤軍奮闘して知人から紹介をもらう」という新規獲得スタイルでは、事務所経営が成り立たなくなっているのだ。

 「今まで相見積もりをとってくるのは高額顧客だけでした。しかし最近は低価格層でも相見積もりをとってきます。なので、所長個人の営業力では限界があり、職員全員で取り組まないといけない状況になってきています」と、新規獲得に前向きなある税理士は語る。

 現代の会計事務所は課題が山積み。新規獲得ひとつ取っても、やるべきことが膨大にある。事務所に合った営業手法をどうやって探して、実践すればいいのか二の足を踏んでしまいがちになる。

 そんなときに役立つのは成功事例。営業手法を実践して成功した税理士の講演を聴くと、営業が身近に感じられ、実践を後押ししてくれることは間違いない。

 6月4日(火)に大阪、5日(水)には東京で、弊社では「会計事務所の顧客拡大ビジネスフェア2013」を開催する。総勢18人の注目講師が成功方法を大公開。すぐに実践できる顧客獲得ノウハウを数多く手に入れられる。事務所に合った営業手法がいくつも見つかり、それを実践すれば、今まで以上の新規獲得が期待できるだろう。