平成19・20年度税制改正において抜本改革された減価償却制度
[メニューへ] [1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [次へ]
   
2.法定耐用年数を55区分に簡素化


 耐用年数とは、企業が取得した減価償却資産が利用に耐える年数をいいます。耐用年数は、長短によって納税額に影響を及ぼすため、法人税法においては、恣意性を排除する目的で、「資産の種類」、「構造」、「用途」別に耐用年数を詳細に定め、画一的に扱うこととしています。このように、税法で規定される耐用年数を「法定耐用年数」といいます。

 減価償却制度は、昨年、約40年ぶりに大改正されましたが、耐用年数については、ほとんど見直しされず、使用実態を調査した上で、平成20年に見直すこととされていました。

 改正前の法定耐用年数(別表第二)は、機械や装置の種類ごとに390区分に細分化されており、新技術や新製品が誕生するごとに適用する耐用年数等の問題が生じ得るとの指摘がありました。アメリカ(業種ごとに48区分)やイギリス(償却率25%のみの1区分)、韓国(業種ごとに26区分)などに比べ複雑なことから、経済団体を中心に、国際競争力強化の観点からその見直しを求める声が強かったものです。

 今回の見直しでは、別表第二(機械及び装置)の資産区分が、日本標準産業分類の中分類単位に55区分に大括り化されました。例えば、改正前では化学工業は93区分あり耐用年数も3〜13年とばらばらでしたが、これを1区分として耐用年数も1本化されました。

 見直し後の耐用年数は、中分類ごとに新たに設定され、使用実態調査の結果得られた耐用年数区分ごとの平均使用年数と一資産あたりの平均取得価額を使用し、加重平均の方法により算出されています。ただし、実使用年数が短いことなどから、新たな耐用年数をそのまま適用することが適当でない設備については、その中分類のなかで細目として特例枠を設け、新区分で定めた年数よりも短い期間で償却できるように配慮されています。


図表 法定耐用年数区分の見直し
<主要業種における見直しの例>
主要業種 改正前区分
(旧耐用年数)
改正後区分
(新耐用年数)
主要設備(例)
輸送用機械器具製造業 15区分
(7〜13年)
1区分(9年) ・自動車製造設備(改正前10年→9年)
・航空機製造設備(改正前10年→9年)
電子部品・デバイス・
電子回路製造業
5区分
(6〜12年)
1区分(8年)
※細目あり
・電気通信用機器製造設備(改正前10年→8年)
・半導体デバイス製造設備(改正前5・7年→5年)
鉄鋼業 12区分
(11〜15年)
1区分(14年)
※細目あり
・製銑設備(改正前14年→14年)
・鉄鋼圧延設備(改正前14年→14年)
・表面処理鋼材製造設備等(改正前7〜11年→5年)
化学工業 93区分
(3〜13年)
1区分(8年)
※細目あり
・エチレン製造設備(改正前9年→8年)
・半導体フォトレジスト製造設備(改正前5年→5年)
石油製品・石炭製品
製造業
6区分
(7〜14年)
1区分(7年) ・石油精製設備(改正前8年→7年)
生産用機械器具
製造業
9区分
(10〜13年)
1区分(12年)
※細目あり
・金属加工機械製造設備(改正前10年→9年)
※なお、電気業、ガス業については、改正前区分、改正前耐用年数を維持
 
 
 
  エプソンの固定資産管理ソフト「減価償却応援」資産除去債務対応版

 
[メニューへ] [1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [次へ]