平成19・20年度税制改正において抜本改革された減価償却制度
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1.はじめに〜減価償却制度って何?


 事業のために使用されている資産には、建物、機械装置、器具、自動車などがありますが、このような減価償却資産は、使用することによって年々価値が減少し、やがて使えなくなるときが来ます。したがって、これらの資産を取得するために支出した金額は、一度にその期の必要経費(損金)とはせず、一定の方法によって、資産の使用可能期間(耐用年数)に割り振って各期ごとの必要経費または損金とします。この方法を減価償却といいます。

 減価償却資産には、建物・機械及び装置・船舶・車両及び運搬具・工具・器具・備品などの「有形減価償却資産」、鉱業権・漁業権・特許権・実用新案権・商標権・ソフトウェア・営業権などの「無形減価償却資産」、牛・馬・果樹などの「生物」があります。

 減価償却費の主な計算方法としては、「定額法」と「定率法」などがあります。

「定額法」:毎期一定額を減価償却費とする方法。

「定率法」 資産の取得価額からそれまでの減価償却費を差し引いた金額に一定率を乗じて減価償却費を計算する方法。


定額法と定率法による減価償却費の計算方法の表
(2007年4月以降に取得した減価償却資産)
  定額法 定率法
特徴 減価償却費の額が毎年同額
ただし資産を年の中途で取得や取壊した場合を除く
減価償却費の額は初めの年ほど多く、年とともに減少する
減価償却の
計算方法
取得価額×耐用年数省令別表第十の「定額法の償却率」 ・「(調整前償却額)≧(償却保証額)の場合」
期首帳簿価額×耐用年数省令別表第十の「定率法の償却率」

・「(調整前償却額)<(償却保証額)の場合」
改定取得価額×「耐用年数省令別表第十の「改定償却率」

調整前償却額とは、資産の取得価額または期首帳簿価額(取得価額からすでに計上した減価償却費の累積額を控除した後の残額)に「定率法の償却率」を乗じて計算した金額。
償却保証額とは、資産の取得価額に、「保障率」(耐用年数省令別表第十に規定)を乗じて計算した金額。
(注)資産を年の中途で取得や取壊した場合には、上記の金額にその年において事業に使用していた月数を12で除した値を掛けた金額になります。


 「有形減価償却資産」は、特定のものを除いて定額法、定率法のうちいずれかを選択できますが、「無形減価償却資産」と「生物」は、特定のものを除いて定額法によります。計算方法のうち、どれを選択するかは、あらかじめ税務署長に届け出ておく必要があります。なお、平成10年4月1日以後に取得した建物及び営業権については、定額法に限られます。

 個人事業者の場合は、定額法と定率法のいずれかを選択するかを、税務署長に届け出ていない場合は、特定のものを除いて、定額法によることになります。一方、法人の場合は、減価償却費を損金とするためには、確定した決算で償却費として費用に計上することが必要です。また、どの計算方法を選択するかを、税務署長に届け出ていない場合は、定率法によることになります。
 
 
 
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