あるべき姿を追求する
株式会社ブレインパートナー
お客様と従業員と経営の3者が共に幸せになるための経営支援を!
 
Harness LLP
企業譲渡、譲受をお考えの方、後継者をお探しの方へ

 

和田 一男(わだ・かずお)

北海道小樽出身。1985年、(株)リクルート入社。リクルート15年在籍中は、500名以上の経営者、1000以上の組織と関わり、経営的視点で組織課題解決をしてきた。自らもリクルート社本体(4000名)での経験を始め、200名の販社、60名の事業部組織運営まで幅広く実践。パッケージを売る(当てはめる)ことではなく、より経営者のお役に立ちたいと思い、2000年に株式会社ブレインパートナー設立し、代表取締役に就任。パッケージではなく、お客様の個別事情を踏まえた上でのよりフィット感ある柔軟なサービスを提供し続けている。
 
   
 
【3つのキーワード】
 
1.本から学べないものはない
2.先輩に助けられ、次は自分が後輩を応援
3.経営者・従業員・お客様の間の矛盾を解決する
 
 
【起業の頃について】

――起業のきっかけは。

和田:
 「やり切った」という感じです。
 リクルートに就職し、田舎(北海道)から東京に出てきて、最初は「えらいところに入っちゃったな」と思いました。高学歴のお山の大将がそろっていました。では何でがんばれるかというと、体力しかない。ひたすら人よりも多く仕事することで、営業成績もトップを続け。いち早く昇格しました。課長で9年、部長で1年やり、営業マネージャーとしてやり切った感がありました。
 36歳のとき、これからどうしていこうかと考え、仕事で経営者と接するなかで、40歳を過ぎても与えられたパッケージを売り続けるのか? 「自分で事業を興したい」という気持ちが徐々に強くなってきました。外で通用する本物の力をつけたい、と思ったのです。そこで自ら希望して80名ほどの支社に転勤し、経営に必要な組織構築、戦略・マーケティング・営業・マネジメントを実践で学びながら、2年間独立の準備をしました。
   
 
――どんな事業で起業しようと考えたのですか。

和田:
 「お客様の経営課題を解決するコンサルティング」をやりたいと思いました。
 リクルートでは、広告に提案営業で付加価値をつけて売ってはいますが、結局、商品は「広告」なのです。この先ずっと与えられた商品を売るだけの仕事でよいのか。そう考えたときに、もっとパッケージにこだわらず、お客様の経営課題を解決するためのソリューションを提供したいという気持ちが、どんどん強くなってきたのです。真にお客様の役に立つことを組み立ててご提供したい。現在コンサルティングにこだわる理由もそこにあります。


――そして38歳で独立。開業当初ご苦労されたことは。

和田:
 苦労することは当たり前だと思っていました。リクルートでは広告に提案をつけて売っていましたが、今度は提案をもとにお客様からお金をいただくわけですから。最初の3年間は下積み勉強だと思いました。勉強しながら、仕事をやらせていただいて経験を積み、その中から自分で自信の持てる領域の基盤をつくっていきました。


――どのように勉強しましたか。

和田:
 学び方には3つあります。1つめは「本から学ぶ」です。本を通じて著者の経験を自分のなかに取り込む。2つめは「人から学ぶ」です。実際にお会いしてお話しを伺った方の経験から学ぶ。3つめは「講座や研修などのパッケージから学ぶ」です。
 僕は結構、本から学びましたね。片っ端から本を読みました。戦略・マーケティング・組織など・・・。本から学べないものはほとんどないと思います。著者が何年もかけて培ったノウハウが、わかりやすく書いてあるわけですから。世の中のビジネスマンにとっても、それを自分の立場に置き換えることができるかどうかだと思います。ただし駄作も多いので、読むに値する本かどうかの見極めも大切ですね。当時は月に20冊くらい買っていましたが、そのうち真剣に読むのは3〜4冊です。あと「ハーバードビジネスレビュー」は一生懸命読みました。


――学ぶなかで見えてきたものは。

和田:
 自信が持てる分野がわかってきた。というか、「マーケット」が見えてきました。僕が立っている位置が見えてきたのですね。
 僕がやっている組織・人材の問題や営業コンサルの領域で、どんなコンサルタントがいて、お客様にどのレベルで提供しているのかがわかってきました。では自分はそのマーケットのなかで、「どういう立場に立っていて、どこに独自性があり、どこが強みなのか」ということが見えてきたのです。それが最初の5年くらいですね。そうするとブレなくなってきます。この分野なら勝てる、自信を持ってバリューを提供できるという領域を確立することが大切です。


――ほかにご苦労されたことは。

和田:
 はじめのころは仕事量に波があるので、本当にこれで食っていけるのかなと不安になることはありました。当時は経験も浅かったので、単発の仕事が多いのです。3〜6ヶ月の単発の仕事が終わったときに、次の提案ができないのです。仕事が先細りするということがわかり、夜中に目が覚めて不安になり眠れなくなるということも、何度かありました。


――どうやって乗り越えたのですか。

和田:
 結果的には、自分を信じて、深堀りしていくしかないです。
 もう一つは、人と会うということです。高校・大学時代の体育会の先輩にはよく会いに行きました。そういう人たちと会って、アドバイスや紹介をいただきました。実際に仕事の機会もいただきました。「ちょうどいいところに来た。今こういう事業を立ち上げるんだけど、手伝ってよ」と。人と会うことによって、自分を再認識できますね。人には、絶対的価値と相対的価値があり、自分がどこに立っているかが見えなくなると、不安になるのです。人と会って話をして、第3者の目から見てもらうことで、自分の価値がわかるのです。


――親身のアドバイスは本当にありがたいですね。

和田:
 そのように先輩に助けられて今の僕がある。だから今度は後輩を応援したいという思いが強いです。そういう機会として、「恵比寿会」という経営を学ぶ会を毎月やっています。


――私も先日、第48回「恵比寿会」に参加させていただきました。

和田:
 もう5年目になります。はじめたころはそんなに余裕があったわけではなかったのですが、助けていただいた先輩からよく言われたことは、「お礼はいいから今度はお前が後輩を助けてやれ」と。だから後輩からの相談には、親身になってお手伝いしています。


【経営について】

――経営ポリシー・哲学は。

和田:
 「経営者がやりたいこと、従業員が幸せになること、お客様がHappyになること、この3つをつなぐこと」です。
 経営者・従業員・お客様の3者間にある「矛盾・不整合」を解決することが僕の仕事。経営者の思いをいかに従業員に伝え、実現するか。お客様に真剣に向き合って何をどう伝えるか。あるいはお客様の要望を受け止めて会社をどう変革していくか。そうしたことをお手伝いしています。
 

――事業内容は。

和田:
 具体的には、「営業強化」「組織強化」「人材育成」「事業再構築・戦略立案」のコンサルティングや研修、仕組みづくりを提供しています。


――コンサルティングと研修の関係は。

和田:
 研修をお願いされてからコンサルティングの仕事が始まるケースが多いですね。
 ただ僕は、最初から研修は提案しないです。研修をやりたいというお客様にも、「研修をやっても変わらないですよ」と言います(笑)。研修を受けたからといって、すぐに立派な経営幹部になれるわけではないし、行動が劇的に変わるわけでもない。確かに研修は、気づきを得たり、コミュニケーションの場にはなりますが、それだけでは会社は変わりません。
 それよりも大切なことは、会社が目指す方向に向かって結果を出すための「仕組み」をいかにつくるかです。そのためには、研修のようなパッケージ化されたものではなく、一品料理的な、「今何を食べるべきか」ということを考えて、それぞれの会社に一番最適なものを提供していくのが、僕たちの仕事なのです。
 実際には、研修をやることで課題が見えてくるのです。それを整理して、僕なりのプライオリティをつけて、報告会で課題解決の処方箋とともに経営者に提示して、決断を迫ります。「このままでいいのですか?」と。そこからが展開です。だから研修は、お金をもらって調査させていただいているようなものですね(笑)。


――コンサルティングのメリットは。

和田:
 「客観的な視点で会社を見てもらえること」です。
 自分の会社のことは、自分ではよくわからないものなのです。オーナー経営者は、自分の会社の経験しか知りません。古くからいる経営幹部も、ずっと社長の顔色を見てついてきている人が多いわけです。
 ですから外部の人にニュートラルな目で経営を見てもらい、アドバイスをもらって会社を変革していくことは、会社が成長・発展するために非常に重要なことだと考えています。
 会社経営を10年やっていても、これから先どうなるかということはわかりません。では僕にわかるのかといえば、僕にも先のことはわかるはずないですが、ただリクルート時代から現在まで、数多くの会社の盛衰を見てきていますので、病気の進行に対する確率論的アドバイスやリスクの先取りが可能なのです。
 ある意味では、社長や役員が本来やるべき勉強や情報収集を、僕がかわりにやってあげて、それをニュートラルに社長に伝えてあげているともいえますね。


――どういう会社が結果を出しやすいですか。

和田:
 絶対変わりそうもないオーナー会社でも、社長の気持ちが変われば、ガラッと変わります。一番変わらないのは、無責任な社長と無責任な役員がいるところ(笑)。


――無責任な社長なんています?

和田:
 います。社長ごっこをしているような人。サラリーマン社長や二代目社長に見られます。本当はやりたくないけどしかたなくやっているような人が。逆に創業社長は、会社を愛しているのはいいけれど、会社を自分のものだと思っている人が多い。自分のやりたいようにやってしまい、戦略もなく、組織もつくれず、社員からも孤立してしまっているような人がいます。
 しかし、そうした社長や役員の意識を変えることができれば、会社は変わっていきます。


――今どんなことに力を入れていますか。

和田:
 僕の今のテーマは、社長を取り巻く、取締役や執行責任者に対して、いかに責任を明確にして、ちゃんと経営幹部らしい仕事をやってもらうか。そのために何が必要かということを、自分の立場や影響力を認識し、理解させることです。一般の従業員の教育をしても会社の変革は遠いです。
 社長が1人で経営(切り盛り)できるのは30人までです。しかし、1つの部門を30人と考えると、3人くらい社長の分身が入れば、100人位まではいけます。しかし部長の数だけしか部門ができないので、100名以上大きくするには、いかに優秀な部長をつくるかが課題なのです。
 だから事業の問題よりも、それを支える組織の問題が大きいのです。マーケットもあり市場も拡大している、いい事業をやっているのに、伸び悩んでいるのは、組織の体制、仕組みの問題なのです。ちゃんとした経営幹部を育てることができれば、会社は事業の発展とともに大きく飛躍できます。


――外部ブレーンの活用方法は。

和田:
 この仕事をやっていて、信頼できるネットワークが一番重要だと思っています。僕は自分のことを経営コンサルタントとは言いません。自分は万能ではないからです。財務や不動産や資産のことは専門家ではありません。しかし経営というのは総合的な仕事です。お客様がお困りのときに、自分が信頼できるパートナーとそのソリューションを提供できることもとても重要なことと考えています。専門家が集まる「Harness」というLLPを共同設立したのもそうした経緯からです。



【パーソナル情報について】

――好きな言葉は。

和田:
 「あるべき姿を追求する」「ものごとの整合性をとる」「矛盾をなくす」ということを自分のなかで大切にしています。


――尊敬する人は。

和田:
 ドラッカーです。ドラッカーの本はほぼ読んでいます。人間を中心に考えているところ、言っていること全てに筋道が通っていることが好きですね。どの本を読んでも、人間を大切にしています。彼からは非常に大きな影響を受けています。


――中小企業の社長にお薦めの本は。

坂の上の雲和田:
 ドラッカーの「明日を支配するもの」です。何度読んでも新しい気づきがありますね。この本で、ドラッカーは、「21世紀を支配するのは、ナレッジ(知恵)である」と述べています。
 知恵に無限の可能性がある。僕がお客様に対して、またお客様がそのお客様に対して、付加価値を「知恵」という形でどれだけ提供できるかが鍵になると思っています。みんながどれだけ考えるかということですね。そういう会社にしていくことが、いい会社になっていくことではないでしょうか。


――今日は本当にありがとうございました。

和田:
 こちらこそありがとうございました。

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インタビュー
内田麻由子会計事務所
税理士 内田麻由子
 
取材後記 とても気さくに、かつロジカルに事業への熱い想いをお話しくださった和田社長。先日の恵比寿会のご講演でも、「強い経営を実現する組織作り」について、大変わかりやすくご講義いただきました。企業の成長のためには、経営幹部の意識改革が重要であるということを改めて感じました。これからも、経営者の強い味方として、また若い経営者の良き兄貴分として、益々のご活躍をお祈りしております。
取材:2009/09/30