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成田 仁(なりた・ひとし) 1965年秋田市まれ。東京農業大学卒業後、投資マンションの企画販売会社に就職し、約5年間勤務する。その後、財閥系不動産仲介会社に就職し、幅広く不動産売買を手掛ける。1994年、都内にて、共同経営による不動産会社を設立し、約6年間経営。不動産の不良債権処理業務、外資系ファンドへの不動産投資アドバイス業務(デューデリジェンス)、上場企業に対する不動産コンサル業務などを中心とした難易度の高い業務を手掛ける。2001年、単独での独立、有限会社ソリッドを設立。2005年、ソリッド株式会社に組織変更。投資用不動産に強い事業を展開し、成長を続けている。 【3つのキーワード】 1.未来のために今を買う 2.プロとしての思いやり 3.キャッシュフロー経営 【起業の頃について】
――起業のきっかけは。成田: 自分の思ったとおりのサービスをお客さまに提供したいという想いから起業しました。宮仕えではなかなかお客さまのためになるサービスは追求できませんし、会社本位になってしまう面もあります。 ――どのようなことをやりたくて会社を興したのですか。 成田: 自分がセミリタイアした時に、ある程度の家賃収入があり、ビジネスがどこかで動いていて、いろいろな国にも行きたい、というライフプランがありました。そのようなライフプランを、不動産の事業を通じて、多くの人にも提供したいと考えたのです。 ――最初のころご苦労されたことは。 成田: 不動産業は資金がかかる事業です。はじめのころは豊富な資金で経営しているわけではないので、その辺りは多少苦労しましたね。 幸いなことに、永くお付き合いさせていただいていた金融機関の方には、決裁が下りる枠の中で応援していただきました。 また、以前友人が独立した時に協力をしていたので、そうした友人たちが、一人でやり始めるのなら全部協力するよ、と資金を用立ててくれて大変ありがたかったです。もう感謝だけですね。 ――会社が成長するきっかけは何かありましたか。 成田: 投資用不動産は、お客様が1軒買われて結果を出して、ご満足いただければまた1軒という形でお付き合いをいただいており、ご紹介やリピートが一番の成長要因かと思います。
【経営について】――現在の事業内容は。 成田: 大きくわけて3本の事業になっています。 一つ目は、アパート・マンションなどの収益不動産の分譲です。1棟ごと相続税対策や事業資産の買換え、将来の年金づくりを目指す方などに分譲しています。 二つ目は、物件を仲介する事業です。 三つ目は、土地の売買や、マンションを買ってリニューアルして販売する事業です。 ――最近、不動産に投資する方が増えてきましたね。 成田: はい。そういうお客さまが多くなっています。 弊社では『家賃どっと入りコム』というWebサイトを運営しており、そこからのお問い合わせも結構いただいています。 ――不動産投資をされる方にどのようなアドバイスをなさっていますか。 成田: 「未来のために今を買う」という部分が強いですから、家賃が安定的に取れそうな立地や人口動態などもふまえてアドバイスしています。賃貸がつかないと思っていたように結果が出ていきませんので。金融的な考え方のアドバイスもさせていただいています。 ――不動産に投資すると、長期的に自分の人生を見ていくことにもなりますね。 成田: お客さまにも将来の夢を持っていただくことによって、モチベーションや人生に対して前向きに夢を持っていただければと思っています。お客さまご自身も起業したととらえて不動産投資に取り組んでいただければと考えています。
――大切にしていることは。成田: 世の中にたくさんある情報の中から、これはというものを提案していくことが一番です。不動産投資は金額も大きいので、お客さまの人生を左右することもあります。将来に対して投資していただくのですから、そこは自分のことのように考えて提案するということですね。 ――経営理念に『忠恕(ちゅうじょ)』を掲げていますね。 成田: 『忠恕』とは、相手の事を我事と思い、思いやりを持って行う事です。社員同士もお互いにそういう社風・文化にしたいという思いがあります。私にもし忠恕がなければ遠慮なく言っていいということなので「社長、それは忠恕がない」と言われることも(笑)。 「プロとしての意見」がありますから、お客さまには「こうしたほうがいい」ということが言えないと駄目ですね。 例えば、地方には、表面的には非常に利回りが高い物件もあるのですが、将来入居者がいつまで確保できるかというと、やはり疑問形になります。したがって、「プロとしての思いやり」すなわち『忠恕』があれば、「将来的に入居を確保できるもののほうがいいですよ」というアドバイスをします。目の前の売上が欲しければお客様が希望されるものをそのまま勧めてしまえばいいのですが、それはできません。常にお客さまの立場に立つことを一番大切な価値観にしています。 【会計について】 ――会計についてはどのように勉強されましたか。 成田: 以前の会社経営の時に損益は見ていましたが、その会社を分社した時に、若い社長たちに決算書の見方をレクチャーするために自分も勉強しました。本で勉強したり、わからないことは会計事務所に聞きました。簿記3級も受けました。 ――資金繰り・資金調達については。
成田:ここ数年来は、運転資金でも銀行の無担保貸付の枠が広がってきましたので、なるべくそこで資金を調達するように心掛けています。物件は物件単独で仕入資金として調達しています。極端な話、半年以上売上がゼロでも給料は支払っていける状態のキャッシュフローには常にしています。 銀行からの借入と返済の実績を積み重ねて、現金を作ってきました。今すぐ必要ないお金でもすべて借りていくように心掛けています。各銀行によって融資のスタンスというのは変わります。こちらの銀行にまだ枠があれば、あちらの銀行の借入スタンスが駄目になってもこちらの枠を増やせばいいという考え方ができます。そうしていくと条件が良くなっていくのです(笑)。 ――IPO(株式公開)については。 成田: 今後考えている事業の中で、海外のいろいろな場所でミドルステイができるような拠点を提供したいと思っています。 例えば、バリ島に2カ月間住んで、そのあと10カ月は貸しておけるような拠点を作って提供できればと考えています。そうしたところでは、2〜3万円で運転手さんやお手伝いさんといった人が雇えて、食費から何から考えても月15万円もあればだいぶリッチな暮らしができます。そういう暮らし方も、限られた年金生活の中で一つの選択肢になると思うのです。 海外の不動産開発に対して融資してくれる金融機関はまだあまりないと思いますので、そうした場面で必要を感じれば、IPOも資金調達の手段として考えていくかもしれません。 【パーソナル情報について】 ――好きな言葉は。 成田: 『忠恕(ちゅうじょ)』です。論語にある孔子の言葉で、「忠」とはまごころ、「恕」とは思いやりの意です。人生においてもビジネスにおいても、本当の喜びが得られるのは、人の喜びを我が事のように思えた時ではないでしょうか。
――尊敬する人は。成田: 政治家では田中角栄さんを尊敬します。 彼は政治家としてはベンチャーだと思います。既成概念をどんどん覆し、本当に日本のことを思って様々なことを実現していった政治家ではないでしょうか。 ――中小企業の社長さんにお薦めの本を教えてください。 成田: 『影響力の武器』(ロバート・B・チャルディーニ著)です。社会心理学、マーケティング論に関する著書です。自分の伝えたいことをお客さまに伝えるためには、まず集客が必要です。読み物としても面白いですし、大変参考になりました。 ――本日はありがとうございました。 |
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不動産投資に関することなら安心して何でも相談できて、とても頼りがいのある成田社長。一方で、オフィスにはゴリラが木に登っていくしかけの売上グラフがあり、「今月はゴリラが登ってないゾ」と社員にはっぱをかけるという茶目っ気も。忠恕、プロとしての思いやりは、会計事務所がお客さまにサービスを提供する場合においても大切であり、大いに共感しました。 これからも、不動産投資・マンション経営のプロフェッショナル集団として、お客さまの夢をかなえる心強い味方であり続けてくださいね。 取材:2007/11/07
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