タナベマネジメントレター

コンサルタンツ・EYE

『リーダーの持つべき3つの判断基準』

(2016.10.19)

 企業組織において、リーダーシップを発揮するとはどういうことか。成果を上げているリーダーには、共通する3つの判断基準がある。

▼業績数値を判断基準とする

 今、何を重点に行動する必要があるのか。どれだけの対策を考えることが必要なのか。日々の行動に優先順位をつけ的確な判断をしていくには、儲け(利益)を表す業績数値を判断基準とする必要がある。今儲かっているのか、儲かっていないのか。明日は、来月は、半年後の業績は・・・。
 ここに判断基準がないリーダーは、的確な判断などできない。

 業績の悪いチームに共通するのが、リーダーに目標数値に対するこだわりがないことだ。数値目標はリーダーが誰よりもこだわり、チーム全員で意識し、実行することができなければ“絵に描いた餅”となる。

▼方針の理解と実行

 リーダーは理念(企業使命)、ビジョン(なりたい姿)、戦略(ライバルとの差別化)、方針(何を変えるか)を理解しなければならない。

 自社の強みを磨き、ライバルを圧倒するだけの実力をつけるためには、目先の業務を処理することとは別に、一人ひとりの業務スキルを極限にまで高めることが必要となる。そして、これまでのやり方と変えることも必要だ。リーダーはチームの舵取りをする立場にある。

 目先の業績を達成するとともに、この方針をどれだけ理解し実行できるかが企業の成長につながる。方針とは「何を変え、何を磨くのか」を定めたものであり、方針のない企業に成長はない。

▼部下の指導育成

 リーダーは自ら成果を上げるだけでなく、チームで成果を上げる責任を担っている。部下指導の意識が低い人は、部下に任せず自ら仕事を抱え込む、または指示をしたら部下からの報告を待つといったタイプが多い。

 指示をしたら終わりではなく、そこからがスタートである。部下にどれだけ積極的に関わり、どれだけアドバイスやフォローができるかが指導・育成のカギとなる。

 「仕事を部下に任せる」「仕事を通して部下を成長させる」ことが、リーダーには求められる。「どこまでの仕事を誰に任せるか」によって、部下の成長度は大きく違ってくるであろう。しかし、手当たり次第に任せれば良いといったものではない。ここでリーダーの判断が求められるのだ。

 リーダーとは、経験・知識が備わっている人材だ。しかしリーダーという立場になれば、誰もがリーダーシップを発揮できるとは限らない。今以上に力を発揮するため、判断基準を今一度、明確にされることをおすすめする。

以 上

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