売れない営業担当者には、共通して大きく3点の問題がある。
まだまだ入り込めていない取引金額が大きな会社には行かず、取引金額が小さい、もしくは何回訪問しても売上が見込めない会社ばかりに行っているのだ。商談が楽でストレスがないからだろう。
窓口担当者とばかり会っていて、その上役や役員クラスへの接触が極端に少ないのである。役職が上であればあるほど問題意識も高く、大きな商談になるケースが多いし、いろいろな情報も得られる。そのようなチャンスを自ら掴もうとしていないのだ。
そもそもお客様のことを知ろうとしていないので、何を欲しているか、何に悩んでいるかを知らないのである。
これより3点目の「お客様のことを知らない営業担当者」について述べたい。最近、このような営業担当者が増えている。A社の若手営業担当者と同行訪問した時のことだ。営業車で向かいながら、これから訪問するお客様について聞いてみた。
しかし、明確な返答は1つも返って来なかった。「お客様の基本情報さえも知らずして、一体何を売ろうとしているのか?」と大いに疑問に思ったほどである。
これでは、提案営業など永遠にできるはずもない。また、売れていない営業担当者ほどお客様のことを知らない。知ろうとしていないから当然である。
昔と違って現在はホームページなどがあり、パソコンで5〜10分もあれば簡単に基本情報程度なら入手できる。それにも関わらず、そのわずかな時間を「面倒だ」と言って労力を惜しむ営業担当者が多い。
“自分”のお客様なのだ。お客様の利益向上のためのサポートや、ニーズに合った提案などをするのが“自分”の使命である。そのことを再認識し、知る努力を惜しまず徹底していただきたい。
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