コンサルタンツ・EYE
『予想外価値(顧客が感動する価値)を決める』 環境適応業である企業は常に「顧客価値」に焦点を当て、「自社の提供する価値は何か」「顧客は誰で、顧客にとっての価値は何か」を深掘していく必要がある。そして、予想外価値(顧客が感動する価値)を創造する取組みも日々実践していかなければならない。 K.アルブレヒトは顧客価値を次の4段階から構成されると説いている。
第4段階の予想外価値を考えるにあたり、A社の取組みを紹介したい。 A社ではプロジェクト形式で「事業の高収益化を図る戦略代替案づくり」に取組んでいる。事業戦略代替案を策定するプロセスの中で、「わが社における顧客価値は何か」を分析・検討し、ディスカッションを通じて掘り下げた。 基本価値と期待価値、願望価値に関しては、容易に導き出すことができたが、予想外価値は顧客の期待値を超えること自体が価値であるため、顧客にヒアリングをしてもなかなか導き出すことはできなかった。 しかしディスカッションを重ねていくにつれ、顧客から投げかけられた難題に対して真摯に取組み、全てとは言えないが何度か問題を解決し、顧客に感動を与えたことに思い当たった。 「顧客以上にエンドユーザーのニーズを捉え、他社にはない提案をしていくことがわが社の予想外価値である」とプロジェクトメンバーの意見が一致し、それを元に事業戦略の代替案を策定したのだ。 筆者は、このプロセスを通じて「現在、顧客から認められている価値とは元々あったものではなく、事業を継続する過程の中で、日々積み上げられてきたものなのだ」と感じた。 マーケットの環境は大きく変化しており、顧客は日々進化をしている。顧客価値の変化を深く観察するとともに「予想外価値(顧客が感動する価値)」が何かを定め、その価値を提供していくための取組みを日々考え、実践していただきたい。 以 上
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