タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『営業の生産効率を考えよう』


 営業会議は前月の業績についての報告、なぜ達成できなかったのか、次月以降どのような取組みをしていくのかという内容で進められるのが一般的だろう。目標と実績は数字で確認できるが、営業活動自体は数字では表わしにくく、実際に同行するなどしなければ具体的に知ることができない。

 そこで取り入れていただきたいのが、営業の生産性を見ることである。生産性を見れば、活動にムダがないか、業績を上げるための活動となっているかがわかる。

 生産性を上げていくため、すぐに取り入れられるものを紹介したい。


【営業効率を高める】行動パターンの整理と定型化

商談・納品 18%
移動時間  8%
社外業務  3%
社内業務
(ミーティング、見積企画書作成など)
71%

 これは、ある会社の営業パーソンの行動パターンだ。業績を上げるためには、お客様との接点を増やすことが不可欠であるにもかかわらず、71%もの時間が社内業務に充てられている。

 社内業務の定型化や作成書類の見直し、ミーティング参加メンバーの絞り込みなどを行い、時間を捻出すべきである。


【重点を絞り込む】行くべきところに行く

 自社においてシェア・貢献度が高いお客様のところに行くのはもちろんだが、もっと業績を上げるには、潜在顧客(購買量は多いがわが社のシェアは低いところ)を重点に展開すべきである。

 このような企業は意外と訪問回数が少ない。ここで、お客様との接点を増やすために捻出した時間を投入するのだ。


【プロセスを見直す】格差を明確にし、対策を打つ

 リストアップ⇒アポイント⇒初回訪問⇒ニーズ引き出し⇒再訪問⇒見積企画提出⇒クロージング⇒受注といった流れが一般的であるが、自社の営業プロセスを明確にし、受注を10件取るにはというところから逆算し、それぞれのプロセスごとに基準数値に落とし込む。

 そして実際のプロセス数値を見て、格差を明確にすることである。営業パーソンごとに弱点を掴めるので、個別に指導しやすくなる。

 これらはすぐに取り入れられる内容で、個人スキルに関係なく生産性を改善できる。営業の質と量を上げていくためにも、これらを参考に営業の生産効率を改善する取組みをされてはいかがであろうか。

以 上



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