タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『上司と部下のコミュニケーションが取れない?!』


 「近頃の若者は・・・」という言葉をよく耳にする。皆様の会社でも、またご自身でもそのような言葉を使うことはないだろうか。これは今に限ったことではなく、過去にも同じことが言われてきた。つまり言っている本人も、過去には言われる側だったということだ。

 ではなぜ、そのような言葉が出てくるのだろうか。これには、“世代間ギャップ”という大きな理由があり、人それぞれの成長過程における時代背景や経済環境が大きく影響している。

 上司は自身の成長過程での価値判断があり、部下に対してそれを押し付ける。一方、部下も自身の価値判断が正しいと思い、上司の言葉を「所詮昔の話でしょ」と煩わしく感じてしまう。互いに理解し合えず、背を向け合ってしまっているのだ。

 その“世代間ギャップ”を解消するには、双方(上司と部下)への教育が必要である。多くの会社では、上司にコーチングなどの教育手法を学ばせ、部下に対するOJTを実施しているが、それだけで効果を感じている会社は少ないはずだ。

 なぜなら、単に上司自身がスキルを身につけただけで、部下を理解することなくスキル(型)だけにとどまっている、また部下側も上司から指導される受け入れ態勢(学ぶ姿勢)が取れていないなどの理由があるからだ。

 それでは、双方への教育とはどういったことが必要であろうか。筆者はそれぞれの階層に合わせた能力強化が必要だと提唱している。

【上司力の強化】
 1.若者の傾向の理解(部下に対する現状認識)
 2.今の時代環境にあった教育手法

【部下力の強化】
 1.組織論(組織で生きていく方法)
 2.自己啓発、学び方(会社での自己成長)

 詳細の説明は省くが、単純な階層別教育ではなく双方が同じ目的を持った教育内容になっている。当然、社員が最も成長するのは現場なのだが、さまざまな環境の変化スピードが増すばかりの近年、OJTだけでは通用しなくなっている。

 ぜひこの機会に上司と部下とのコミュニケーションを円滑にし、人が育つ環境をつくることを検討してみてはいかがであろうか。



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