タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『決めた事を徹底し、継続する』


 社内で決め事を行なっても、長続きしない会社がある。「うちの会社はいくら決めても続かないからなあ」と嘆くリーダーの話をよく耳にするが、原因は何にあるのだろうか?

 タナベ経営では、問題の本質を“具体的問題解決の鍵”と位置づけ、「なぜ起きるのか」をテーマに、深く考える取り組みを行なっている。その際は、過去の経験から仮説を立てて検証を行なうのだが、決めたことが継続できない職場においては、まず決め方に問題がある場合が多い。

 例えば、継続できない問題の本質を掘り下げると、「他力本願」という問題にぶつかる。部門の重点事項にも関わらず、「誰かがやるだろう」と誰もが他人任せである。“重点事項”なのだから、部門全員で取り組まないと意味がない。決め事を決める際は、「全員でやる」という一体感を明確に打ち出し、理解させることだ。

 その他、決め事を継続して守らせるポイントは何であろうか? 次の3点を確認いただきたい。

1.重点を明確にする

 職場にはさまざまな問題が日々起きている。その度に解決しようとしても、もぐらたたきのように発生し続ける問題に疲弊してしまう。そこで必要なのは、「今、わが社の職場において優先すべき取り組みは何か」を明確にすることだ。

 「今何が大事か」について議論し、この価値観を職場内で共有することが重要なのである。毎日の業務の中で、事ある度に「今大事なのはこれ!」というものを繰り返し社員に訴えかけ、できていれば褒め、できていなければ叱り、アドバイスをする風土が必要である。

2.集中させる

 物事に集中させるには、ゴールとなる日を設けることだ。漠然としていては、いつまで経っても成果や生産性は上がらない。ゴールを意識して初めて集中力が増す。またスタートとなる始まりの日を設けると、成果を生むプロセスのリズムが上がり、品質にも気配りができるようになる。

3.決め事を始める

 徹底するために必要な取り組みは、決め事を始めることだ。業績不振の会社ほど、決めた事を“始めない”ものだ。決めたら即日実行すること。

 また習慣化したいのであれば、職場全員での取り組みにすることだ。「○○さんはやらなくて良い」という例外を作らず、リーダーが率先して取り組む。これが決め事を継続する本質なのである。



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