タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『3つの整理で問題解決をしていこう』


 「整理をする」というと事務的な作業で、問題解決は創造性が求められる作業と捉えている人が多いが、整理と問題解決は同じベクトルでつながっている。問題解決は「あるべき姿を見つける」ことで、あるべき姿を見つける方法として「整理」がある。

 問題解決のための整理方法として、以下の3つのステップを押さえていただきたい。

1.職場環境の整理

 目的は「要る物と要らない物を分け、要らない物を捨てること」である。物を整理することで快適な職場環境をつくることができ、仕事の生産性向上、問題点の顕在化につながるということを認識しながら整理を進めることが肝要である。

2.情報の整理

 目的は「着眼点を決め、理想のあるべき姿を導き出すこと」である。企画書を作成したり、提案・プレゼンを行ったりといったビジネス現場において、情報をどう整理するかで相手への伝わり方は格段に違ってしまう。最も大切なのは、自分なりの着眼点を持ち込んで判断軸を示すことである。

 考え方に行き詰まったり、意思の疎通が難しいと感じた場合には、とにかく着眼点を変え、柔軟な姿勢で情報の整理をしていくことが大切である。

3.思考の整理

 目的は「思考の情報処理を行い、漠然とした考えをクリアにし、相手と明快な意思疎通を行うこと」である。同じ話でも違う人に教えてもらうと理解度が違うというような例は、まさに思考の整理が出来ているか出来ていないかの違いである。

 理解度を高めるには、自分や相手の考えを言語化し、仮説を立て、相手に伝えていく。そして相手の思いを確認し、建前ではない問題の本質を浮かび上がらせていくのだ。また、他人事を自分の事として考えることでリアリティーが生まれ、パフォーマンスに大きく影響する。

 問題解決のためのアイデアが出ないと悲観する前に、今の状況を整理していくことが、創造性の高いアイデアを出すことにつながる。

 義務にかられ、整理を行っていてはあるべき姿は見えてこない。能動的に職場環境、情報、思考を整理することで新しいアイデアが見えてくる。優れた着眼を持って整理すれば、問題解決に向けての方向性が明確になるのだ。



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