コンサルタンツ・EYE
『“いつか”はこない』 タナベ経営では、幹部向けの研修を各地で開催している。そこに同席していると、もう十分に幹部としての立場にあり権限を有している幹部社員が、「○○が整っていない」「未だ○○が出来ていないから」など、アクションを起こさないもっともな理由を挙げている場面によく出くわす。 確かに、その言い分は理解できなくはない。しかし「だからこそ幹部社員たちから、それを打破するアクションを起こさなければどうするのだ」と、思えてしまうことの方が多い。皆さまの上司はいかがだろうか。「あなたが決めなければ誰が決めるんだ」と、思わず言いたくなるような上司はいないだろうか。 「いる、いる、そういう上司」と思った方、あなた自身はどうだろうか。「いつか○○ができたら」「いつかその時がきたら」と先延ばしにしていることはないだろうか。 おそらく先述した幹部社員たちも、かつては「自分が部長になったら」「課長になったら」と思っていたはずだ。しかし、その立場になればその立場の事情が生ずる。時間も同じだ。「来年になれば」「あと何年後には」と思っていても、その時になればその時の事情が生ずる。 筆者のかつての上司が言っていた言葉が、今でも心に残っている。 「“いつか”はこない」 「いつかコンサルタントになりたい」と思っていた筆者の背中を押してくれたのは、この言葉だ。最初から大きなことをしなくても良いと思う。 成し遂げたいことがあるなら、今からできることがある。今だからこそできることがある。 「“いつか”はこない」。皆さまもこの言葉を覚えておいていただきたい。「今」できることへの第一歩を踏み出す強さを与え、勢いや意欲がそがれそうな時には心の支えとなるであろう。
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