タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『“だろう経営”が会社をつぶす』


 “だろう経営”とは、社員は方針を「わかっているだろう」、「理解しているだろう」、あれだけ言っているのだから「理解しているだろう」の「だろう」である。業績の良し悪しは、この「だろう」を徹底的に排除しているかどうかが分かれ道だ。段階別にその解決策を紹介しよう。

<第1段階:方針を知っているだろう>

 方針書に書いてある、掲示しているといっても全社員が知っているとは限らない。解決策は方針策定から関与させることだ。知らないとは言わせない仕組みづくりである。

<第2段階:何をすべきかわかっているだろう>

 試しに確認してみていただきたい。管理職には「方針を受けてどのような指示を出す?」、社員には「方針を受けて君は何をする?」と尋ねてみることだ。幹部でも応えられないことが多い。ましてや若手社員やパート・アルバイトは全く応えられない。

 解決策は「方針を受けて自分は何をするか」を発表させることだ。これにより各自のすべきことが明確になり、方針が徹底される。

<第3段階:あれだけ言えばやってくれるだろう>

 確認すると「やってます」と言い、実際は実行していない。口先で良いことを言っても、実のところ「やりたくない」というのが本音なのだろう。このようなやり取りがズルズルと続き、3ヵ月経ち・・・気づけば半期が終わっていたなどということもある。

 解決策は単純だ。行動をチェックし、実行できていない場合はその理由を問いただすことだ。越えられないハードルが何なのかをトップも幹部も知らなくては、具体的な指示もアドバイスもできない。

 業績が悪いのは具体策の中身ではなく“だろう経営”である。これではいくら素晴らしい方針書を作成し、会議をしても駄目だ。「だろう」を徹底的に排除し、正しい道へと社員を導いていただきたい。



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