タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『原動力は計画数値へのこだわり』


 2年前に赤字から回復し、確実に収益を上げる体質へ変革させた会社(以下「A社」)がある。

 ではA社の何が変わったのか? 当然、自社の固有技術は何か、どのマーケットに自社の強みをぶつけるかなど事業戦略面での変革もあるだろう。

 しかし今回は、企業体質として何が変わったかを述べる。

 業績改善するにあたり、最も大切な企業体質は何か? 財務面から見た場合、当たり前かもしれないが「計画数値にこだわる企業体質への転換」ではないだろうか?

 業績改善のためには、まず現状の業績を正しく数値で把握することから始まる。実績に対して策定した計画数値とのギャップがどれだけあるかが明確になる。このギャップを埋める対策をいかに打つかで、業績は大きく変わってくるのである。

 A社では、立案した中期経営計画の数値基準に徹底的にこだわっている。月次の経営会議における業績確認では、中期経営計画で設定している数値基準(例えば労働分配率50%以下、自己資本比率30%以上、etc)を達成できているか、○×で毎回判定している。

 この判定に対し、どのような対応が可能かをとことん議論しているのである。トップはじめ幹部メンバー全員が、この数値基準を達成するために何をしなければならないかを考え、常に意識している。

 この幹部メンバーの高い意識から部門メンバーにもしっかり落とし込まれ、次月経営会議までに何を実施したかの検証がなされるのである。計画数値へのこだわりとそれを支えるPDCAサイクルの定着がA社の企業体質変革の原動力ではないだろうか?

 ぜひ、皆様の会社でも策定した中期経営計画の数値にこだわって、企業体質変革に取り組んでいただきたい。



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