タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『真の企業情報力とは?』


 最近の携帯情報端末、いわゆるスマートフォンとiPadに代表されるPDA端末の普及とその影響力には、目を見張るものがある。情報をつかさどる端末機器の主役は、PCからスマートフォンに移行されつつあると言って良いだろう。

 この非常に便利な端末機器は、インターネットのほぼ全ての機能を網羅し、さらに今までPCが主役であったアプリケーションソフトの機能も有している。単に情報のやり取り(電話やメールなど)やWeb上の情報を閲覧するだけではなく、コンピュータとしてアプリケーションソフトも使用できる。今後、高速なモバイルネットワークインフラの整備を進めることが計画されており、さらなる普及を遂げるであろう。

 企業でもビジネス端末として普及が急速に進んでいるが、その使用レベルには大きな格差が生じているようである。ある企業では、携帯PDAやスマホを使って自社のDB(データベース)にアクセスし、顧客からの問い合わせに全てお答えすることができるようになり、顧客満足度が非常に高まった。

 しかし別のある企業では、「わが社も情報力を上げなければ・・・」という触れ込みで配布されたスマホを使って、社内メールを受け取る以外ではネットゲームに没頭するといった具合である。

 もちろん社員のモラル格差が大きな要因だとは思うが、筆者はそれだけではないと考えている。つまり役に立たないものは使用されない、端末はあっても必要な情報が扱えなければ導入の意味がないのである。

 では、その有用性を左右するポイントは何であろうか? それは企業が扱う情報が一元管理されているか否か、つまり企業として情報データベースが整備されているか否かであると思う。

 企業活動において日々データは発生し、情報のほとんどはコンピュータなどで処理される。つまり知りたいデータのほとんどは社内のコンピュータのどこかに存在しているはずである。しかしこれらを一元管理し、高度なセキュリティ対策を講じ、必要情報を社員へ提供できている企業はまだ少ない。

 企業として“真の情報力”を上げるためには、携帯端末にこだわるだけではなく、企業情報データベースをいかに整備していくかが重要である。ライバルに打ち勝つ重要な戦略として取り組んでみてはいかがであろうか。



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