タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『つらい時にどのくらい踏ん張れるか』


 好調な時は、その流れに身を任せれば良い。大事なのは逆境である。やけになればなるほど、あがけばあがくほど悪循環に陥ってしまい、最後には取り返しのつかない事態を招いてしまうものだ。そしてこれまで大切にしてきたものが音を立て、もろく崩れ去っていく。それが逆境の恐ろしさである。

 筆者はこの逆境の時をどう生きるか、つらい時にどれだけ踏ん張れるかで人生の成否が決まると思う。つらい状況は自分に与えられた試練であり、自己成長の踊り場とでも考えれば良い。

 人生は短いようで長い。長い人生には景気と同じような波が発生するものだ。より大きな波を経験した者は、普通の波程度であれば何とも思わなくなるだろう。苦境に対する踏ん張り、即ちディフェンスパワーが身についているからだ。人というものは味わったつらさが大きいほど、その分大きく成長できる。

 そう考えると、つらさや試練は実に有り難いものではないか。筆者自身、まだ人生の成否を語れるほどの経験もない若輩者であるが、いつもそう信じて生きている(もちろん人生の成否という言葉の捉え方自体も人それぞれなのだが)。

 ところで、逆境への対応は人によって異なるようだ。ある人は楽しいことを考えるそうだ。気分転換することで落ち込んでいる自分を忘れ、気持ちを切り替えて挑むことができるからだ。

 ある人はとにかく逆境を抜け出すことに集中するそうだ。場合によってはますます深みにはまっていくかもしれないが、逆境の克服、つまり根本的な解決なくして真の気持ちの切り替えは難しいからだ。筆者はどうやらこのタイプのようだ。しかしながら気の持ちようとして以下の3点を心がけている。

1.逆境は多くのものを奪っていくが、命までは取られないだろう
2.世の中にはもっと苦労している、頑張っている人たちがいる
3.いくら考えても人生は一度きり、思い切ってぶつかってみよう

 このように考えると気持ちがフッと楽になる。開き直りも必要なのだ。

 さてこれからどのような逆境が待ち構えているか、乗り越えた先にはどのような自分がいるのだろうか。

 逆境は偶然ではなく必然、つまり与えられるべき試練と捉え、決して逃げることなく、むしろ積極的に挑むことでさらなる自己成長に結びつけていこうではないか。



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