タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『“自社商品の強み”を再認識しよう』


 新年度の展開を検討するにあたり、「自社商品の強み」を再度検討し明確にすることで、アピールのポイントを変えてみてはいかがだろうか。

 筆者が訪問している住宅関係の会社で、新年度の展開を検討した際の話である。重点エリアをきちんと決め、使い易い顧客リストを整備することとなった。そして行動に移す前に、再度自社商品の強みを明確にしておこうとディスカッションの時間を設けた。

 営業パーソンに、これまでアピールしていたポイントを聞いたところ「見積依頼後の提案の速さ」であった。確かに前年度下期の見積件数、見積提案率(見積件数/訪問件数)は良くなっていた。

 次に納品後は、顧客にどのようなことを言われたかを振り返ってもらった。「値段は少し高かったが現場で組み立てるだけだったので非常に楽であった」や、ある現場では「1日工数で1.5人工が浮いた」などの言葉をもらったとのこと。

 これらから判断すると、見積が速いのは確かに強みの一つではあるが、それ以上に顧客が楽に施工できるという利便性を提供できている。また商品の値段は他社より高いが、人工の削減により最終的には顧客のコストダウンに貢献出来る可能性もあることがわかった。

 今までの「見積が速い」というアピールポイントだけでは、顧客の判断材料はどうしても「値段」という視点になってしまうであろう。しかし、「利便性」や「コストダウン」といったポイントをアピールすれば、顧客の視点を広げることが出来る。

 「自社商品の真の強み」を見誤ったり見落としたりすると、いくら前向きに努力しても良い結果には繋がらない。だからこそ「自社商品が真に提供している付加価値」を明確にしなければならないのである。これを明確にした上で、集中展開されることをおすすめする。



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