タナベマネジメントレター


コンサルタンツ・EYE
『リスクの見える化』


 近年、企業の不祥事が後を絶たない。大企業を中心にマスメディアで取り上げられているが、中小・中堅企業においても当然起こりうる問題である。「あなたの業務におけるリスクは何ですか?」と問われた時、あなたは即座に答えられるだろうか。

 リスクを管理するためには、今一度自社の業務を洗い出した上で、そこに内在するリスクをあらかじめ明確にすることが重要である。業務の洗い出しを行うに当たって、既存のマニュアルや手順書などをもとに個々の業務フローを作成することが望ましい。その上でプロセスごとに想定されるリスクを明確にしていく。

 ある会社では、社長を中心とした各部門の責任者がプロジェクトを組成し、全社横断的取り組みとして業務の洗い出しを行っている。

 次に想定されたリスクに対して優先順位をつけていく。リスクの優先度は「発生可能性×影響度」で分類することが望ましい。まずは、自社にとって発生可能性が高く、影響度が高い業務について予防保全対策を構築していくのだが、それらは大きく2つの考え方に則って設計していく。

 1つは「個々人の意識改善を目指した人を通じた相互牽制(内部牽制)」、もう1つは「仕組みによるシステム改善」である。またその際に、非効率な業務については見直しをすることも検討する。

 あらかじめリスクを想定し、かつその対策を準備していくことをリスクコントロールという。人に問題があるのか、業務プロセスに問題があるのか、さまざまなリスクについて優先順位を決め、自らがコントロールしていくことが非常に重要なのである。

 今一度自社のリスクの見える化を図り、間違いの起こらない意識・制度を構築していただきたい。



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