コンサルタンツ・EYE
『人づくりの“技術”を蓄積せよ』 貴社は人材育成を社内技術として捉えているか、それとも研修システム・教育体系として捉えているだろうか。 筆者は人材育成を専門とする部門に長期間所属し、100社を超える企業の教育研修・人材育成に携わり、教育研修・教育システム・現場でのOJTの仕組みなどを存じ上げている。その中で会社固有の人づくり“技術”と言えるまでに、教育研修と社内の会議や現場指導などが有機的に連動し、必ず人が育ちあがるまでに制度化されている企業は少ない。 人材育成はどの企業でも行なっているが、それは以下の10のレベルに分けられる。自社における人づくりが、会社が保有している“技術”か、人によって育成できる・できないが分かれる“技能”かを振り返り、人づくりの“技術”を蓄積していただきたい。 <レベル1> OJTという名の放置によって育つ人材(雑草型)しか育っていない <レベル2> 経営者や人事担当者の思いつき型の外部研修派遣で社内の価値観がバラバラ <レベル3> 教育体系は一通りあり他社と同じような内容の研修を実施している <レベル4> 教育研修を職場内で活かすための現場連動の仕組み・仕掛けがある <レベル5> 自社に固有の教育などが有機的・体系的に実施されるキャリアアップの設計・オリジナルの教育体系・カリキュラムがある <レベル6> 教育の他に現場で教育が常に実施されチェックされるための制度がある <レベル7> 各階層・年齢・職群別に必要な能力が体系化され、OJT×Off−JTが人事システムとして機能し、必要能力が常に補完される状態にある <レベル8> 処遇〜評価〜教育〜現場マニュアル〜現場の働きなどが、全て人づくりを基軸に体系化されている <レベル9> 社内で厳しく、かつ愛情を持って指導される運用の風土があり、「この会社に入社すれば人が育つ」と言われる <レベル10> ビジョン・方針を軸として、必要人材が育成・補完されるよう常に体系・内容の評価がなされ、会社の成長と共に人事システムの一貫としての人づくりシステムが強化される タナベ経営は従来から「人材育成はOff−JT:3割、OJT:7割」と提唱している。現場における個々の管理職の働きかけであるOJTの方がより重要であると言えるが、まずはOJT内容やチェックの仕組みを設計し、自社の人づくり“技術”のレベルアップを図ることをおすすめしたい。
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